『ママは一緒じゃないの?』
子猫に声をかけて周囲を見回しましたが他に猫の姿は見当たりませんでした。
私が車に向かって歩き出すと、子猫は私を追って付いて来ました。子猫には誰もいないようです。車にひかれてしまうかもしれない・・・そう思うと置いて帰ることができませんでした。私は子猫を掬い上げて一緒に連れて帰ることにしました。

子猫はノミに覆われてとても汚れていました。私は動物病院へ子猫を連れて行きました。
子猫は生後約5週のメス。体重は142gしかありませんでした。感染症のために目が炎症を起こし、鼻血も出ていました。獣医師はお腹の寄生虫の治療まで済ませると私にこう言いました。
子猫は先天的な染色体に異常を抱えて生まれたために少し変わった顔つきをしているけれど、健康状態に大きな問題はないと。
「もしシェルターに連れて行けば恐らく引き取り手を探すことはないと思うわ。」

私はすぐに子猫と一緒に暮らすことを決めました。そして、子猫と出会った学校のある通りに因んでウィロウと名前を付けました。
数日後、私は一緒に暮らしてきたボクサー犬のエラにウィロウを紹介しました。
幸せなことに2匹は一目でお互いを気に入り、当時5歳だったエラは小さなウィロウにとても優しくしてくれました。ウィロウは自分がエラと対等だと思ったようで堂々としていました。

ウィロウとエラはまるで姉妹のように常に一緒に過すようになりました。
ウィロウが私たちとの暮らしに馴染むのに時間はかかりませんでした。
エラは自分用の大きなベッドにウィロウを招き入れ、小さな子猫のヤンチャやいたずらに辛抱強く付き合ってくれました。

小さかったウィロウは体重が3kgを越えました。
成長と共に彼女は自信に満ちた生き生きとした大人の猫になりました。
ウィロウとエラはボクシングを楽しみました。
遊び疲れた2匹は寄り添ってお昼寝をしていました。ウィロウは1日に何回もエラの体をきれいにしてあげました。
2匹は生まれた時からの姉妹のようでした。

私と出会ったとき自分の家を見つけた子猫はそこで新しい人生を共にするかけがえのない姉のような親友と出会いました。

エラはウィロウを誰にも負けない魅力的な猫に育ててくれました。
私は2匹の人生に寄り添えることを幸せに思っています。