猫は生後6か月で出産が可能になり1年のうちに2回から3回妊娠することができます。
TNRボランティアは限られた資源の中でより優先順位を考えて活動しなければなりません。
1匹の野良猫を社会化することも大切ですが、できるだけ多くの野良猫に避妊治療をした方が結果的に外で暮らす猫たちをたくさん救うことになります。
一般的に生後2か月を過ぎた子猫は、簡単には社会化できないので避妊治療を終えたら捕獲した場所へ帰さなければなりません。
この子猫たちは生後2か月を迎えようとしていました。

隣人の協力を得てトラップを仕掛けましたが、母猫はトラップに精通していて周囲をとても警戒していました。
ようやく全員を捉えることができ、私たちは彼らをほかの猫たちと一緒に地元の動物虐待防止協会へ連れて行きました。
母猫は健康上の問題さえなければそこで避妊治療を受けることができます。
治療を受けた母猫は野生が強く残っていたので、隣人の助けを借りて元の場所に帰すことにしました。

この救助で私たちは初歩的で大きなミスを犯してしまいました。
子猫たちをすべて捉えた後、動物虐待防止協会へ輸送中に全てのトラップが完全に閉じられているかのダブルチェックを怠ってしまい、子猫の1匹が扉を開けて逃げてしまったのです。
私は完全に打ちのめされ、毎日子猫を探し続けました。
その間、私たちはほかの3匹と交流を始めなければなりませんでした。

ナツメグと名付けた子猫は最もスパイシーで私たちから隠れてばかりいました。
シナモンははじめ信じられないほどシャイでしたが本当に甘い個性の持ち主でした。
チャイは人懐っこく兄弟の中でもリーダー的存在でしたが、彼は直腸脱という消化器の問題を抱えていてもう少し保護が遅れていたら命を落としかねない状況でした。彼はすぐに治療を受けました。

バスルームで子猫の世話をすることに違和感を覚える人も多いでしょう。でもバスルームは子猫にとって特別室のようなものです。
こじんまりして掃除がしやすく、飼い猫がいてもお互い接触せずに済みます。
子猫たちはシェルターのケージに入るよりかなり広く感じられるでしょう。
ベッドルームはあまりお勧めできません。子猫が身を隠しやすく、交流を持つことを難しくしてしまいます。

最もスパイシーなシナモンに私は可能な限りの時間を割きました。シナモンが私の膝で過ごすとき、チャイはいつも彼に寄り添って励ましていました。
毛繕いは絆を築く活動でもあり、自分の上位を相手に主張する方法でもあります。チャイは自分が上位であることを主張しながら良いリーダーであることを子猫達に認めさせていました。

3匹が順調に成長するのを見て嬉しく思うほど、私はまだ見つからない彼らの兄弟のことが気がかりでなりませんでした。

数週間後、ついに子猫の居場所を突き止めた私たちは子猫が元気でいることにとても安心しました。子猫を家に連れ帰るまで決して離れないと誓ってドロップトラップを仕掛けましたが、彼が中に入るまでに多くの時間が必要でした。
子猫にカルディとメスの名前を考えていましたがオスでした。カルディは兄弟たちと再会するまで短い免疫期間を置きましたが、幸い健康上に大きな問題は見つかりませんでした。
はじめは怖がってストレスを感じていましたが数日で家の中の暮らしに慣れてオモチャで遊ぶようになりました。

準備を整えた彼らはシナモンとナツメグが先に旅立ちその後チャイとカルディは一緒に旅立って行きました。

私たちは街に出て活動を通してたくさんの猫と出会い、活動が知られるようになるにつれ助けを必要とする猫の情報や、家を必要とする猫の情報をシェアしてくれる人達が増えていきました。
ありがたいことに数々の協力者たちと出会い、街に帰った猫たちは協力者たちと一緒に世話を続けます。

私たちはバスルームで動物の養育活動をすることが特別なことではなくなり、どこのバスルームにも猫が居ないことの方が変だと思う日が来ることを願っています。