ある日の夜、キジトラの猫が家の戸口に現れました。

私たちはすでに2匹の猫と暮らしていたので、私は野良猫を保護して動物管理センターで引き取り手を探そうと思いました。
ところが、車からトラップを出している間に何かを察した野良猫は走って逃げてしまいました

それから3日後の朝、目を覚ますと自宅の裏口にあの野良猫が座っているのを見つけました。
お腹を空かせているらしく、ものすごい形相でした。
野良猫を見失った場所から私の自宅まで約5km、固い決心している野良猫を拒むことはできませんでした。

初めて猫が姿を見せたとき私が飲んでいたビールの銘柄「ミカロブ」を彼女の名前にしました。家の中に入りたいのかと思ったのですが、そうではなくミカロブはほかの猫を嫌い、家の外にいることを好みました。
私はミカロブに避妊治療を受けさせて外飼いにしようと思いました。

ところが、動物病院から電話がはいりミカロブはすでに避妊治療が済んでいたと言われました。マイクロチップは見つからなかったそうです。
そして獣医師は万が一ミカロブが家を離れたときのために耳の先をカットしておくと言いました。

ミカロブを家に連れて帰ったとき、私は罪悪感でひどく落ち込みました。
彼女に3日間歩かせた挙句、知らなかったとはいえ必要のない開腹をさせてしまったのですから。
私はミカロブに十分な休養を取ってもらおうと思いました。

で、ミカロブが元気を取り戻すまでの間に彼女は私の心をすっかり奪ってしまいました。ミカロブの圧勝でした。

元気を取り戻したミカロブはそのまま家の中ですごしました。
ただ。ミカロブはほとんど鳴きません。レーザーポインターで遊んでテンションが上がってもほとんど鳴くことはありません。私たちが早く動くことも、ほかの猫も嫌います。
猫は人間とのコミュニケーションのために鳴くと言います。
もしかしたら辛い目に遭っていたのかも…そんな気がしました。

数か月たち、ミカロブは徐々に個性を発揮し始めていました。
洗濯物がいっぱい入った籠に入るのが大好きです。
午後は外のコンクリートの上で日向ぼっこをするのが好きです。
ブラッシングを上手にしてあげると喉をゴロゴロ鳴らすようになりました。ブラシをかけるというより、ブラシでこすりつけるのが彼女の好みです。

ミカロブが家族に加わって始めてのクリスマスです。
プレゼントを入れていた袋に入って・・・この顔。
それでも彼女は幸せそうです。
彼女はときどき鳴くようになりましたが、まるで子猫のような鳴き声です。

どんな事情があったのかは分かりませんが、ミカロブは私たちの家に私たちといることを選びました。
ミカロブが選んだ家が彼女の永遠の家だということだと思います。