私は母猫にロージーと名前を付けました。ロージーは近所の住人に食べものをもらう野良猫でした。彼女の妊娠に気付いた住人は動物愛護協会に助けを求めました。8月17日の夜、ロージーは茂みの外で4匹の元気な子猫を出産し、住人は全員を保護して施設へ連れて来てくれたのです。
30分ほど車を走らせ、私はロージーたちを迎えに行きました。

ロージーの一家はとても元気で幸い健康上の問題は見つかりませんでした。ただ、ノミに覆われていたのでわたしは1匹ずつ薬用の温かいお風呂に入れました。洗い流せなかったノミを手で取り除き、しばらくは毎日寝具を取り換えることにしました。
ロージーは出産の経験があるようでとても落ち着いていて、子猫足しのお世話に一生懸命です。彼女は落ち着いた環境を喜んでいるようでした。

私は子猫たちの体重を毎日計測して、全員が十分な栄養を摂れているかをチェックしています。
母乳からしか得ることのできない栄養が全員にいきわたるように、大きな子猫が母乳をひとり占めしないようにするのも私たちの大切な仕事です。
ロージーを助けるために小柄な子猫には注射器でミルクを補給しました。そして、ロージーがミルクをたくさん作れるように栄養価の高いミルクを与え、いくつかのドライフードとウェットフードを自由に食べられるようにしました。

ノアと名付けた白っぽい子猫はオスで、生後2日目には129gになりました。
生姜色のオスにレット、彼は142gでした。オレンジ色の猫の約8割はオスなのですが、エマは2割しかいないメスでした。彼女も145gありました。ロージー譲りの鼈甲色のメスの子はフランシス、彼女は157gもありました。身体が大きいだけではなく、フランシスは目も開かないうちからその個性が際立ちはじめました。

フランシスの個性はその表情とは似ても似つかない勇敢そのものだったのです。
歩き方を覚えはじめると、他の子猫たちがロージーの周りにしがみついているのに、フランシスはひとりだけベッドの外へ這い出して冒険を始めました。
フランシスは何も怖がらずに囲いの中を歩き回る冒険が大好きでした。

ミルクの時間が終わると、ロージーは子猫たちを自分の傍に集めて体をきれいにするのが決まりでした。しかしフランシスはそこから逃げ出して囲いの中で思い切り遊んでしました。
さらに賢いフランシスはミルクの時間が近付くとロージーのお腹に駆け寄り、一番いい場所を確保していました。フランシスには生き延びるための不屈の精神まで備わっているようです。
ロージーに愛情を注がれた子猫たちは、生後3週に入ると全員が450gまで順調に体重を増やすことができました。

私はロージーの一家を養育室の外に出してみることにしました。すると、他の子猫たちが初めて見る部屋にゆっくりと慎重に入って行く中、フランシスはロージーよりも先に先頭を切って部屋に飛び出して行きました。部屋の中を歩き回り、ずっと前からその部屋で過ごしていたように走り回っていました。
フランシスの勇敢さと冒険好きな個性は私たちをいつも笑顔にしてくれています。

親切な住人のおかげで通りから救われ、出産したばかりの子猫たちと安全な場所で暮らせるようになったロージーは優しさに溢れた素晴らしい母猫です。私はロージーを支えることができてとても嬉しいです。
私たちは、あとひと月ほどロージーの子育てを支えることになりますが、子猫たちがそれぞれどんな成長を見せてくれるのか楽しみでなりません。