当時私は研修のためにジョージア州でひとり暮らしをしていました。2015年の冬、その日は大吹雪でした。
仕事を終えて車の中でラジオを聞いていたとき、リッチモンド・アニマル・リーグという動物保護施設が雪で埋もれそうになっていて、収容している動物達の引き取り手を大急ぎで探しているといいます。ちょうど犬を飼おうかと考えていた私は保護施設へ向かいました。
しかし、私が付いたときにはすべての犬に引き取り手が見つかったそうでケージはすべて空になっていました。

全員に引き取り手が見つかったことにホッとしましたが、せっかくペットを探そうと思って来たのでそのまま帰る気にはなれませんでした。
保護施設のスタッフは私を猫のエリアに連れて行き、数匹の子猫達がいる部屋へ通してくれました。あまり気乗りのしない私に気付いて若い猫のいるロビーに案内してくれました。
ケージの中に数匹の猫が居たのですが、その中のマーブルという猫は隅っこに隠れていました。
『あの子を抱いてあげてください。』女性スタッフにそう言われて、私はケージを開けてその猫を抱き上げました。

マーブルという猫は私の帽子のつばに顔を擦りつけゴロゴロと喉を鳴らしながら甘えるように鳴きました、
信じられないことに、私はそれで溶けてしまいました。
私は猫が嫌いだったし一度も飼おうと思ったことがありませんでした。でもマーブルを連れて帰るかと聞かれた私は首を縦に振り、マーブルをケージに戻して書類にサインをしながら連れて帰る準備をしました。

私が思い描いていた犬はいませんでしたが、飼うことを想像したこともなかった猫は実際最高でした。

私はマーブルにバーブという新しい名前を付けました。

私が仕事から帰ると、バーブのお気に入りは私の肩に飛び乗ることでした。
私にはバーブのすることすべてがとても愛おしく思えました。

バーブと暮らし始めて半年が経ったとき、私はルパートという子犬を家族に迎えました。
犬が嫌いになったわけではなかったし、いつか飼いたいと思っていました。

愛情深いバーブはすぐにルパートの世話をするようになり、2年以上たった今、彼らは決して切り離せない固い絆を築きました。
バーブとルパートは私たちのそばにいる以外は一緒に遊ぶか昼寝をするか殆どの時間を寄り添いあって過ごしています。

ジョージアでの研修を終えた私は、ガールフレンドと暮らしています。
ガールフレンドが猫のジョーとブルースを連れてきたので一気ににぎやかになりました。
我ながらいい人生だと思っています。