私たちが少し目を離した間に子猫はほかの猫に裏庭から玄関の方まで追いかけられてしまいました。そのとき、玄関のドアの前から鳴き声が聞こえました。あの子猫でした。

近所の人は誰も子猫のことを知りませんでした。私たちは子猫をそのままにしてはおけませんでした。

食べものと水をあげると子猫は私たちが敵ではないと分かったのか玄関のドアの方へ近付いて来ました。
私たちがドアを開けると子猫は鳴き続け、そして勇気を振り絞って家の中に入ってきました。
そしてそのまま大きなソファの下に隠れてしまいました。

私たちは子猫をオレオと呼ぶことにしました。
オレオはその夜、食べものにも手を付けずに一晩中ソファの下から出ようとしませんでした。

翌日、私はオレオの興味を引きそうなおもちゃをいくつか用意しました。
オレオはオモチャの音に反応してソファの下から頭だけ突き出してきました。
私はおもちゃをオレオの前に置きました。するとオレオは興味津々でオモチャの匂いを嗅いだり触ってみたりし始めました。
好奇心旺盛なオレオはソファの下に戻るのを忘れてしまいました。

オレオは自分の居る場所が安全だと気付いて可愛らしい声で鳴くようになり、それから家の中で私の後を付いてくるようになりました。

動物病院で診察を受けたオレオにマイクロチップは見つかりませんでした。
幸い健康状態に問題は見つからず、1回目のワクチンを済ませ8月に避妊手術を受けることになりました。

ある日、オレオは私の膝に上ってきてキャットツリーとは別の彼女のお昼寝用のベッドがあることに気付いたようです。
私が家で仕事を始めると励ますために傍に寄り添うか、遊んでほしいときは私とパソコンの間に座ってしまいます。
私はオレオが構ってほしいときの上目遣いの表情に困ってしまいます。

最初の夜、ずっと隠れていた小さな子猫は1か月の間に大きく成長し、彼女の個性が大きく花を開かせています。
ひとりぼっちだった子猫は猫たちに受け入れてもらえませんでしたが、その代わりに自分の家を見つけました。
玄関を入ってきたオレオの勇気は彼女自身を新しい人生に導いてくれました。