カートはエアーコンプレッサーか何かに不具合があるのかもしれないと思い、全てのスイッチを切ってバスの外から聞き耳を立てました。
すると明らかに猫のような鳴き声が聞こえたのです。
私たちは鳴き声を辿っていき、バスの前方にあるバッテリー室から6匹のずぶ濡れの子猫を見つけました。

6匹のうちの3匹が手の届かない場所にいたため、カートはバス会社に連絡を取り最も早く子猫を助ける方法をたずねました。

バス会社の話では数週間前、駐車場に置いてある古いバスの中で野良猫が6匹の子猫を出産していたそうです。
恐らく、母猫は私たちが出発する前に子猫達をバッテリー室へ移動させていたのでしょう。

無事に子猫を確保することができ、私たちは子猫を会場の中でバスタオルに包んでソファの上に置きました。

私たちのバスは2日の間に計15時間を走りました。
その間、子猫たちが大きな音の中で風と雨にさらされていたことを思うと心が痛みました。

震えている子猫たちは少し寒そうでした。お腹もすいているでしょう。
そこへ会場で働くスタッフのひとりメリッサが通りかかりました。
なんとメリッサは地元で動物保護団体メリッサ・ベルを立ち上げ活動していると言います。事情を聴いたメリッサはためらうことなく子猫のお世話を申し出てくれたのです。

子猫たちは温かい家の中でお腹いっぱいにミルクをもらいました。

数日後、バス会社から連絡が入りました。
哀しいことに子猫たちの母猫が力尽き亡くなって見つかったそうです。

メリッサの話では子猫たちはとても元気で順調なのだそうです。彼らはもうすぐ離乳を迎え、自分で食べることができるようになると言います。

メリッサは母猫が子猫達を移動させ、長い旅の末に彼女と出会ったことに心を動かされていました。

子猫たちとメリッサの出会いは母猫の願いを叶えました。