子猫を見つけたとき、男性はすぐに子猫を通りから救い自宅に連れて帰りました。しかし、掬い上げた子猫は骨と皮にやせ細っていて、感染症のために目は腫れ上がり顔中鼻水と目ヤニに覆われて呼吸が苦しそうでした。彼の友人のSOSを見つけた私はすぐに連絡を取り、支援を申し出ました。
男性の家へ迎えに行くと、子猫は男性の膝の上で甘えていました。

私が子猫を両腕に受け取ると、子猫はすぐに喉を鳴らし始めました。
病気で苦しいはずの子猫は、自分への注目が嬉しくてたまらないようでした。
動物病院で治療を受けった子猫に、抗生物質が処方され栄養価の高いキャットフードをもらいました。

自宅へ子猫を連れて帰り、子猫の身体をきれいにして温かいベッドを用意しました。
抗生物質によく反応してくれるといいのですが、子猫は食欲旺盛で用意した食べ物を全部平らげる元気がありました。私たちはこの子猫ならきっと回復してくれると思いました。

翌朝、私と夫は、ずいぶん目がすっきりしたお腹いっぱいの子猫のそばで目を覚ましました。
子猫は呼吸が楽になったばかりでなく、昨日に比べてかなりエネルギーを蓄えていました。
抗生物質が良く効いて、子猫がいい反応をしたようです。
夫と私は、一晩中交代で見守り続けその間に子猫の名前をマヤに決めました。

私たちに撫でられたり、お腹を擦られたり、喉をくすぐられたり…ひととおり経験したマヤは、すでに一人にされることを嫌がるようになり、いつも自分への注目を欲しがるようになりました。
私たちが部屋に入ると必ず挨拶をして、何かをおねだりしたり話しかけたりします。
マヤは自分がひとりぼっちでないことが嬉しくてたまらないように見えました。

私の家には養育中の子猫たちや家族として暮らす大人の猫たちが居ます。
マヤのようにひとりぼっちだった子猫は、同じ年頃の子猫やほかの猫と一緒に暮らす方がその後人生にいい結果をもたらします。
感染症が回復したとき、私たちはマヤをほかの猫たちに紹介しました。
マヤはすぐに猫たちに受け入れられ、活発で遊び心があるマヤはずっとここで暮らしてきた仲間のように溶け込んでいったのです。

2週間が経ち、マヤは順調に体重を増やして飛躍的に成長することができました。
その日の食べものや寝場所を探す鼻水だらけの痩せた子猫の面影はすでにどこにもありません。
たった一晩で感染症から回復へ転じたマヤですが、優しい男性が居なければあの日命を落としていたかもしれません。彼と友人はマヤに未来をもたらしてくれました。
救われた小さな命はとても愛情深い猫に成長し、きっと誰かを幸せにする旅立ちを迎えるでしょう。