子猫を見つけた子供たちは、見たことのない子猫の姿にどう解釈すればいいのか分かりませんでした。
ギプスを巻かれた子猫がなぜ外で見つかったのか・・・助けようとした人がいたのならなぜ放置されていたのか・・・子供たちの両親は混乱し、もがいている子猫を助けようと地元のアリゾナ・シーズー・アンド・スモール・ブリード・レスキューに連絡を取りました。

両親が送ってくれた写真を見ていた私は、子猫が到着したとき想像していたよりもかなり小さいことに驚いてしまいました。

両親に連れられた4歳くらいの少女が私にこう言いました。
『この子はカップケーキっていうのよ。』
『いい名前ね。この子にぴったりだわ。』私は少女にそう応えました。

私たちはすぐにカップケーキを動物病院へ連れて行きました。

獣医師は直ちに子猫の診察を始め、同行した子供たちと両親はカップケーキを心配そうに見守っていました。
生後6週ほどのカップケーキは低体重、脱水、栄養失調とかなり深刻な状態でした。
子どもたちに発見されなければ1日と生き延びることはできなかったでしょう。

さらに獣医師はカップケーキのギプスをとるために30分も要してかなり苦労していました。

片方は簡単にはがすことができましたが、もう片方はかなりきつく巻かれていたため細心の注意を払っていたにも拘らず、可哀想にカップケーキは痛みのために鳴いていました。

ようやくギプスが外され足の状態を検査をした結果、カップケーキの足に骨折などのケガや異常は見つからなかったのです。
明らかに全く必要のないギプスを誰かにわざと着けられていたのです。
私たちはショックを受けました。

体重を測ってみると、カップケーキはわずか500gにも足りませんでした。
細心の注意を払っていたとはいえ、獣医師たちはカップケーキに注射や体温計を使い、仕方なくハサミを近づけたり、洗浄をしなければなりませんでした。小さなカップケーキはとても怖い思いをしたでしょう。
しかしカップケーキは彼女が経験したことにも拘らず、全てが自分のために行われているのだと理解しているように見えました。
彼女は獣医師を信頼して決して抵抗したり騒ぐことがなかったのです。
私たちは小さなカップケーキの賢さと穏やかで優しい個性に驚きすら覚えました。

必要な治療を全て受かることができたカップケーキでしたが、完全に危機を脱したわけではありませんでした。
彼女は体重を増やし、しばらく使えなかった後ろ足が弱っていたためにリハビリが必要でした。
私は施設でカップケーキの療養を引き受けることにしました。

カップケーキは彼女を訪れる私たちの指に頭を押し付けては頭を擦ってほしいと甘えてきます。
撫でられるのが大好きなのですが、彼女はとても小さいので私たちの掌は大きすぎます。私たちは指の2~3本で撫でることしかできません。

病院で受けた検査の結果、カップケーキは猫白血病の弱陽性反応を示しています。
彼女がまだ小さいことから断定はできませんが、獣医師たちは積極的に治療に取り組もうとしています。

想像もつかない恐怖と苦痛を経験したにもかかわらず人間への信頼を失わなかった小さな命は、純真な子供たちに救われました。
幸せなことに、回復に向けて奮闘している小さな戦士には彼女の帰宅を待っているあたたかい家族が居ます。
私たちはカップケーキを健康に戻し、全ての準備を整えるまでお世話を続けます。