野良猫は食べもの与え避難場所を作ってくれた家族に少しずつ信頼を置き始めていました。
その日、外の気温は氷点下でした。元気を失くし、数日何も食べなかった猫に家族は思い切って近付いてみました。そのとき野良猫は逃げようとしませんでした。
家族は野良猫を家の中に迎え入れようとしたとき、避難所の中で生後間もない4匹の子猫を発見してとても驚きました。

野良猫は避難場所の中で出産し、懸命に子猫を温め続けていたようです。
母猫は子猫を守るために体力を使い果たしてしまっていたのです。
家族はすぐに家の中に入れて、地元で救助活動をしているダニエルに助けを求めました。
状況を知ったダニエルはモントリオールの救助隊シャトンズ・オルフェリンズ・モントレアル(COM)に連絡を取りました。

救助隊の養育ボランティア、ステファニーが野良猫の一家のお世話を引き受けました。
残念なことに、ステファニーが駆けつけたとき4匹の子猫のうち2匹はすでに亡くなっていました。
母猫は1歳にも満たない若い猫でしたが、生き延びた2匹の我が子を懸命に守ろうとしていました。
彼らは母猫にシドニー、オスの子猫にメロ、メスの子猫にメリと名前を付けました。

ステファニーのもとで暮らし始めたシドニーは、1日もすると温かく安全な家の中で子育てができることに安心したようでした。
彼女はステファニーが子猫たちのお世話を手伝ってくれることを受け入れ、体を摺り寄せてくるようになったのです。
すっかり人間に信頼を置いたシドニーは人やほかの動物も愛する、とても優しい猫でした。

子育てにとても熱心だったシドニーは、メリとメロに愛情を注いで彼らが新しい家族を探せる時期を迎えるまで立派に育て上げました。
6月に入ってモントリオールで暮らすジュリアさんがCOMのFacebookでシドニーを知り、シドニーはジュリアさんの家へ旅立って行きました。
シドニーは今、新しい自分の人生を歩み始めています。

通りで飢えや寒さと戦っていた若い母猫は新しい命を守ろうと生きていました。
でも辛抱強く野良猫のお世話を続けてくれた家族が居なければ今のような幸せを掴むことはできなかったでしょう。

生後3か月を迎えたメリとメロはすべての準備を整え、ステファニーのもとで新しい家族との出会いを待っています。
母猫に守られていた2匹の子猫たちは新しい暮らしを楽しみにしています。