キエラはトラップで捕獲され彼女の2匹の子猫と一緒に救助されていました。
彼女の子猫ザックとゾーイは保護されたとき生後約1週でした。ザックが標準サイズでとても元気だったのに比べ、小さなゾーイは体重が117gと新生児のサイズしかなく無気力でした。

私の家に到着した日、キエラはとても興奮していて私に威嚇を繰り返しました。
彼女の救助者はキエラが私を攻撃することはないと信じていて、私がキエラや子猫たちのお世話をするのを手伝ってくれました。
しかしキエラは私をなかなか近付けてはくれませんでした。

私はキエラが落ち着くまで一部屋を彼らのために使うことにしました。
ペットカメラで観察すると、キエラはかいがいしく子猫の世話を焼ききちんとミルクを与えていました。

ザックは順調に成長しているのに、ゾーイの発育がなぜ遅れているのか・・・私はゾーイに哺乳瓶で栄養価の高いミルクを追加して与えると、彼女はたくさん飲んでくれました。
ゾーイは1晩で10g体重を増やし、その後1週間は殆どの時間を眠って過ごしました。

2日後キエラは私への威嚇を止め、私は彼女を撫でることができるようになりました。
しかし彼女の信頼を完全に得るまでにはまだ時間が必要で、私が子猫のお世話をするためにはキエラの監視に注意しなければなりませんでした。

ザックとゾーイが生後2週目に入ったとき、ゾーイの体重は176g。体重の増加はとてもゆっくりで標準には程遠く、とても脆い状態は変わっていませんでした。しかも彼女はとても気難しい性格でした。
その2日後、ゾーイの体重はようやく200gを越えました。

私の家に到着して以来、キエラはあまり食べたり飲んだりしていませんでした。
彼女はときどき、食事もトイレもせずに数日過ごすこともありました。
子猫達にミルクを与えなければならないキエラの食事はとても大切なので、私はそれまでいろいろなキャトフードを試してきました。しかしキエラはそのほとんどに触れようともしませんでした。
キエラの食事へのこだわりがミルクの生産に影響し、ゾーイの身体が小さいことにも影響しているのでは・・・私はそう考えていました。
私はゾーイの体重を増やすために1日3回のミルクの追加を続けていました。
生後18日でゾーイの体重は219g、以前に比べるとゾーイは少しずつ元気な表情に変わっていました。

数日後、キエラはようやく食べ始め、それと同時にゾーイは追加のミルクを飲もうとしなくなりました。キエラのミルクが増えたのです。ゾーイの体重はゆっくりですが増え続けていました。

一方ザックは救助されたときから一度も心配されたことがありませんでした。なぜなら彼女は常にママのミルクをたくさん飲めていたからです。彼女はママのミルクがたくさん出る乳首を知っていたようです。

通常、子猫は生後2週を迎える頃に乳歯が生え始めます。しかし、体の小さなゾーイはずっと歯茎しかありませんでした。彼女は歯の代わりに舌を使っていました。だから彼女はいつも舌を仕舞い忘れてしまったようです。
彼女は発達面で色々と遅れていますが、なかなかのファイターなのでいつかすべて追いつくと私は信じていました。
そして後1か月を目前にゾーイはついに犬歯が生え始めました。

ザックとゾーイはとても仲がよくいつも寄り添いあってきました。
ザックが遊び始めて周囲を探検しだしたとき、ゾーイはザックがすることを真似ようとしました。彼女は一生懸命ザックと行動を共にしようとしたのです。
1日が終わるころ、ザックとゾーイはいつも重なり合うように寄り添ってうたた寝をしていました。
ゆっくりと少しずつ、成長が追いついているゾーイはとても元気で活動的です。
ザックは小さなゾーイにとって常に頼りがいのある存在であり同時に癒しでした。
食事の後、ザックの背中には彼女を枕にして寛ぐゾーイの姿が見られました。

生後1か月を迎えたゾーイは体重が300gを越えました。
ゆっくり、本当にゆっくりと体重を増やして彼女はザックやほかの子猫に追いつこうとしています。
ゾーイがここまで来ることができたのは、ママ・キエラの愛情と常に寄り添いあうザックの存在が欠かせませんでした。

実はゾーイとザックが到着したとき、私は2匹がオスだと聞いていてオスの名前を付けていました。
生後3週ごろ2匹がメスだということが分かりましたが、名前はそのままにすることにしました。

冒険好きなザックと気の利くゾーイの姉妹は、ママ・キエラと一緒にチャンスを掴み、新しい未来へ向かって歩みを進めています。