モントリオールの動物診療所オピタル・ヴェテリネール・ジェルネから連絡を受けた動物保護施設シャトンズ・オルフェリン・モントリオールが子猫を引き取り、施設の医療チームが子猫の治療を始めました。

子猫は生後約6週にも拘らず、体重が480gしかなくほとんど骨と皮にやせ細っていました。
子猫の右目はすでに眼球を失い、恐らく感染症の悪化のために自然に落ちたものと考えられました。残った左目も結膜炎の炎症が見られ子猫はずっと痛みを抱えていたのです。

感染症と疼痛の治療を受けた子猫は、麻酔に耐えられる体重と体力がついたら失った右目の眼窩を閉じる手術を受けなければなりません。
それまで子猫にはやらなければならないことが山ほどあります。

私たちは子猫にウンナと名前を付け、医療チームのマリアがお世話を引き受けてくれることになりました。

保護される以前のウンナは人間と接触した経験がなく、突然の母猫との別れとめまぐるしく変わった環境に怯え切っていました。
マリアは怯えていたウンナをタオルで包んで何度も抱きしめました。するとウンナはそれを気に入り安心して眠るようになりました。
マリアはできるだけウンナと寄り添うために自宅へウンナを連れて帰り、職場にもリュックに入れたウンナを連れて来ました。

リュックの中でマリアのぬくもりを感じ、医療エリアを訪れる人とふれあううちにウンナは淋しさや心細さを忘れることができました。
2日もするとウンナは人間との触れ合いになれてリラックスして過ごせるようになりました。

投薬で痛みがなくなり、マリアやたくさんの人とのふれあいで温められたウンナは食欲が増し体重を増やし始めています。
願わくば2週間以内で体重を1kg以上まで増やし麻酔に耐えられる体力を回復することができれば、順調に新しい家族を探す準備を整えることができるでしょう。

外の厳しい暮らしは生後2か月にも満たないウンナの右目を奪ってしまいました。
ウンナを置き去りにした母猫は家族に我が子を託すために残していったのかもしれません。

人間を知らなかった子猫は、優しい家族とマリアの温もりのおかげで新しい人生のチャンスを掴むことができました。
きっと手術からも順調に回復できるでしょう。
遊び好きで人懐っこいウンナはマリアに見守られて着実に歩みを進めています。