今年1月、施設にやって来たピーチェスは全身がダニに覆われ、ひどい疥癬(皮膚にヒゼンダニが寄生して起こる炎症)のためにひどい痒みを抱えていました。さらに歯にも問題があり絶え間ない痛みで苦しんでいました。ピーチェスがなぜここまでひどい状態に陥ってしまったのかは分かりませんが、適切な治療を受けられなかったことは明らかでした。
施設はすぐに医療計画を立てて実行に移しました。医療スタッフと介護スタッフが24時間体制でお世話を始めたのです。

ピーチェスの治療は抗生物質と皮膚の外用薬が処方されました。残念ながら歯の状態はとても悪く、ほとんど抜歯するしかありませんでした。
スタッフに優しくブラッシングで絡み合った被毛のもつれをほぐしてもらったとき、ピーチェスはすぐに喉を鳴らし始め、感謝の気持ちを込めてブラシを舐めていました。

辛い状況であっても愛情深いピーチェスにスタッフの誰もが一気に心を奪われていきました。彼らは必ずピーチェスを健康に戻そうと決意を新たにしました。
ピーチェスは次第に回復に向かいはじめましたが、シェルターの環境は治療を受けている動物にとって大きなストレスになる可能性があることから施設はピーチェスを養育ボランティアの家で療育することを決めました。
2月のはじめ、ピーチェスは養育ボランティアのもとで穏やかな日々を過ごし始めました。

約2か月間、養育ボランティアの家で愛情を注がれたピーチェスが施設に帰ってきたとき、彼女は見違えるほどの回復ぶりをみせてくれました。ピーチェスは彼女本来の輝くような毛並みを取り戻していたのです。
養育ボランティアの努力と愛情はきっとピーチェスの人生を変えてくれるに違いありません。

美しさを取り戻したピーチェスはその性格も大きな心と人懐っこさが際立っていました。スタッフが猫たちの食事を持って部屋へ行くと、最初に挨拶をしてくれるのがピーチェスでした。
ピーチェスはおしゃべりが大好きで食事が準備されている間、ノンストップで話し続けていました。幸いなことに歯を殆ど失っても、ピーチェスの食欲が落ちることはありませんでした。

誰かがピーチェスを呼ぶと彼女はすぐに返事を返し、彼女が空いている膝を見つけたら数秒でその上に飛び上がって喉を鳴らしました。
健康を取り戻したピーチェスは新しい家族を探す時期を迎えました。

ソーシャルメディアでピーチェスの話を知り、彼女の写真を見たローレンさんはピーチェスに深い縁を感じたそうです。ローレンさんは自分と似た毛色のピーチェスが自分の家族の一員だと直感したのです。
ローレンさんの家でピーチェスはすぐに寛いだ表情を見せて、彼女らしいおしゃべりを始めていました。

どんなに辛い状況にあっても大きな心と愛情を持ち続け、施設で愛されていたピーチェスが彼女にふさわしい家を見つけたことを私たちは心から祝福し誇りに思いました。
これからのピーチェスはきっとローレンさんとその家族に愛され、彼女にふさわしい人生を生きるでしょう。