私たちは彼にグースと名前を付けました。グースは人間をとても怖がっていて、最初は室内での暮らしに向いているようには見えませんでした。
しかし私たちはグースに人間との暮らしを試してみるチャンスを少し与えてみたいと思いました。
グースは攻撃的ではありませんでした。グースは人間に優しくされたことがあるか、少なくとも見たことがあるに違いないと感じられました。

私たちが救助したとき、グースは大きなケガを負っていていくつかの合併症を患っていました。彼は手術を受け、その後2週間はコーンを付けて毎日薬を飲む必要がありました。でも残念ながらそれらはグースが私たちに心を開くのに一切役には立ちませんでした。

グースは怖いときも薬を飲ませて欲しくないときも威嚇することはありませんでした。その代わり、目を閉じて私たちから隠れているふりをするだけでした。それでも私たちは、グースの心の奥に誰かに愛されたいという気持ちがあることを感じていました。私たちはグースが殻を破れるようになんとか手助けをしたいと思いました。

数週間後、治療を終えたグースにほかの猫を紹介することにしました。私たちは多くの内気な猫が猫の友達を作って楽しそうに暮らすのを見て来ています。グースにも友達ができればと思ったのです。私たちはフレンドリーで比較的おとなしい2匹の子猫をグースに紹介しました。しかしグースはどちらの子猫にも圧倒されてうまくいきませんでした。

一方、グループが救助した中に社会化が必要な生後6週の3匹の子猫が居ました。野良猫の母から生まれ、人間との接触がほとんどない3匹が離乳を迎えたとき、私たちはグースに紹介してみることにしました。するとグースは彼の身体にぴったりとくっついてフミフミをする子猫たちに興味を持ったのです。グースは心を奪われました。
グースは隠れようともせず、子猫達とリラックスして楽しむようになったのです。

子猫たちはグースに抱きついたり、彼の耳で遊んだりするのが大好きです。グースはそんな子猫たちを眺めているのが好きで、私たちが見ていないと思うと子猫達の毛繕いをするのが好きなようです。グースは3匹の子猫達に助けられてゆっくりと殻を破ろうとしています。

グースは小さな友達ができたことで勇敢さを発揮しています。とてもシャイだったグースは子猫達のお手本にならなければならずそれが彼を勇敢にします。そのおかげでときどき、子猫達がグースのお世話をしようとするようになりました。

以前のグースは人間を怖がるあまり、凍り付いてトイレを使うのさえ大変でした。それが今、グースは少し背筋を伸ばし、トイレを失敗することもありません。グースは自信を付け始めています。
グースと3匹の子猫達は、養育ボランティアの家で暮らすことが決まりました。いつもは母猫と子猫をお世話しているボランティアに私はこう尋ねました。『ママ代わりのおじさんと子猫のお世話をしてもらえないかしら』って。
私たちは、新しい環境で暮らすグースを子猫達がきっと助けてくれると今からワクワクしています。