ちょうど1年前の冬、ある朝目覚めた私は窓の外に子猫を連れた野良猫の姿を見つけました。
母猫はとても用心深く、私が近付こうとすると逃げてしまいました。
信じられないくらい気温が低くなっていく中で、親子には寒さを凌ぐ場所と食べものが必要なのは明らかでした。
私はこの親子を何とか守ってあげたいと思いました。

なかなか近づけない母猫が逃げないように助ける方法を考えるのは難しく、時間がかかってしまいました。
私は窓の外に囲いを作り、毛布を敷いて親子に食べものを与える場所を作りました。
すると、母猫がその場所を使って子猫たちのお世話を始めました。
ところが、しばらくして3匹居た子猫のうちの1匹が亡くなってしまったのです。
私たちは犬を飼っていましたが、猫たちを救うために家の中に入れることを決めました。

2匹の子猫は無事に捕まえることができましたが、もともと警戒していた母猫はトラップにかかる前に姿を消してしまいました。
私たちは引き取り手を探せる時期まで子猫達を育てることにしました。
そして2か月間兄弟を育て新しい家族を見つけるために地元の動物保護団体ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)に連れて行きました。

私は以前から地域猫のお世話をしてきましたが、TNRプロジェクトに参加するようになったとき、いつか姿を消した母猫に戻って来てほしいと願うようになりました。

母猫が姿を消して次の秋を迎えた頃、何度か母猫らしき猫が私たちの家の窓に姿を見せました。
その猫は近くの野良猫のコロニーに加わって暮らし始め、私たちはチャンク・チャンクと呼ぶようになりました。

1月30日、ニューヨークはひどい吹雪に見舞われました
その日家で仕事をしていたナサニエルは、窓の外に引っ掻くような物音を聞いて確かめに行きました。
するとあのチャンク・チャンクが窓の外に立ち、必死に入ろうとしているのを見つけたのです。
吹き荒れる吹雪に追い詰められたチャンク・チャンクは、助けを求めて窓の外でパニックを起こしていたのです。
彼が窓を開けるとチャンク・チャンクは家の中に飛び込んできたそうです。
しかし、あまりにも変わった環境に彼女は家の中を走り回り、閉まっている他の窓にぶつかってしまいました。
彼は私たちの犬から離すためにチャンク・チャンクを捕まえてバスルームに連れて行きました。
チャンク・チャンクは彼が驚くほど抱きやすく、バスルームで落ち着きを取り戻すことができました。

ナサニエルは仕事中の私にチャンク・チャンクが「帰って来た」とメッセージを送ってきました。
私は驚いて、嬉しくて、とにかく彼女の様子を確かめたくて終了時間が待ち遠しくてたまりませんでした。

自宅に帰って間近に見たチャンク・チャンクは、確かに私を覚えていてくれました。

はじめはトイレの陰に隠れていましたが、私が手の甲を差し出すとすぐにのどをゴロゴロと鳴らし始めたのです。
母猫は、いいえ、チャンク・チャンクは私の匂いを覚えていてくれました。
私の膝に上って私が撫でたり擦ったり、掻いたりするのをとても喜んでくれました。
しばらくして、チャンク・チャンクは家の中を少し探検しましたが、私たちは彼女が圧倒されないように慎重にしようと思いました。

私はチャンク・チャンクをラブ・バグと呼ぶようになりました。
彼女は穏やかな性格ですが、注目してほしいときはとても優しく鳴きます。

ラブ・バグは左の耳の先が欠けていて、私たちのところへ戻って来るまでにTNR(不妊治療をして元の場所に戻る)の救助を受けたことが分かります。
ラブ・バグは人間に助けられたことを覚えていて、今度は自ら人間に助けを求めに来たのです。
私たちは犬のヒューゴとうまくやっていけるのか様子を見ながら正式に家族に迎えることを検討しています。