数週間前、市のシェルターに生後約2か月半の野生の子猫が保護されました。
子猫は人間に怯えたまま耳を平らにしてケージの隅に身を縮め、近付く人間にシャーッと声をあげていました。
引き取り手を見つけるのは難しいと判断された子猫は、とうとう安楽死のリストにあげられてしまいました。
子猫の窮状を知ったKitten Rescueはすぐに子猫を引き取りに向かい、子猫に新しい家族を探す手助けをしたい、もしそれが叶わなかったときは生涯に渡るお世話を提供すると申し出ました。

シェルターに保護されたとき子猫の体重は約1140g、それは生後2か月半の子猫の平均体重に相当しました。
ところが施設の保育エリアに連れて行かれた子猫はすでに乳歯が全て生え変わり、生後3か月が過ぎていることが分かったのです。
子猫は平均よりとても小さな体だったばかりでなく、社会化のリハビリには多くの時間がかかることが予想されました。
しかし施設のスタッフとボランティアたちは子猫の人生を変える決意を変えようとはしませんでした。

子猫はレジーナと名付けられました。
早速スタッフとボランティアは交代でレジーナに寄り添いはじめました。
レジーナのケージの中には温かいベッドと身を隠すための浅い段ボール箱が用意されていました。
最初のうちレジーナはずっと段ボール箱の中に入ったまま、シェルターにいたときのようにその耳を平らにして怯えた様子を見せていました。
そして誰かが近付くと相変わらず怖がって威嚇しました。

スタッフとボランティアはレジーナがそれまで愛情を注がれたことが無いことを分かっていました。
彼らは人間がレジーナにとって恐ろしいものではないことを十分な時間をかけて感じてもらおうとしました。
コームやブラシを使ってレジーナの背中を少しずつ掻いて触れられることに慣れてもらおうとしたのです。
1週間が過ぎると彼らはレジーナの背中にブラシをかけることができるようになり、レジーナは抱きしめられることにも慣れ始めました。

レジーナの前には毎日スタッフとボランティアが入れ替わり立ち代わり現れて、1対1でブラッシングをしました。
レジーナは次第に人間の手が怖いものではないと感じ始めていました。
彼らは次に、レジーナをペットスリング(抱っこひも)に入れて可能な限り抱いて過ごすようになりました。
レジーナは彼らの胸元でぬくもりを感じ、彼らに抱きしめられて過ごせるようになっていきました。

スタッフとボランティアはレジーナが保育エリアで過ごすようになったとき、彼女を怖がらせないために膝をついてレジーナの目線に合わせていました。
それでもレジーナが気分を良くして喉をゴロゴロ鳴らすまでには3週間が必要でした。
レジーナがはじめて喉を鳴らしたときスタッフとボランティアは全員で大喜びしました。

レジーナの心が少しずつほぐれていく中、彼らは彼女に1匹の猫を紹介しました。
施設で暮らすシンバはレジーナを可愛がり、人間が猫たちに愛情を注ぎ、食べものを提供する存在であると示してくれたのです。
そのおかげでレジーナはより人間と触れ合いながら気持ちよく過ごせるようになっていきました。
レジーナはシンバとレスリングをするのが大好きで、シンバは自分より小さなレジーナに主導権を与える優しさを見せてくれています。
シンバはスタッフやボランティアにとって力強い味方になっています。

つい数週間前までケージの片隅で目だけを覗かせ人間に怯えていたレジーナは、見違えるような成長を見せてくれました。

彼女は今、スタッフやボランティアの一番のお気に入りです。
レジーナにはもう少し時間が必要ですが、スタッフとボランティアは完全な家猫に変われると信じてお世話を続けています。