レディと名付けられた子犬はとても痩せていて淋しそうな目をしていました。
この子には私たちの愛情が必要なんだ・・・そう感じた私はどうしてもレディを残して帰ることができませんでした。

レディには分離不安症(飼い主と離れると強い不安感のために問題行動を起こす)があり、加えて下痢と低体温に苦しんでいました。
シェルターのスタッフはレディが抱える心身の問題が簡単に改善されることが期待できないため、私たちのことを心配してくれていたのです。
そして私たちとの暮らしが始まったばかりのレディに、私にはもうひとつ心配なことがありました。

当時マイアミ大学の学生だった私は頻繁に自宅を離れなければなりませんでした。
自宅にいるレディのために私は再びシェルターへ足を運びました。

シェルターで私は子猫を探そうとしていました。
そして、体重が1ポンド(約450g)ほどの小さな子猫に引き寄せられて行きました。

私は怯えた様子の子猫を連れてレディの待つ自宅へ帰りました。

私は子猫にルーという名前を用意していたのですが残念ながら子猫はその名前に全く反応しませんでした。
そこで私は子猫をキティと呼ぶことにしました。
自宅へ連れて帰ったキティはまだ怯えていましたが私は早速レディに紹介してみました。
すると、レディはキティに一目惚れをし、それがキティの自信につながりました。
レディのお腹で丸くなったキティはそのまま安心しきったように眠りにつき、そこから2匹の間に分かつことのできない友情が芽生えたのです。

レディとキティは朝目覚めたときから一緒に過しています。
目を覚ますとお互いに身繕いをして一緒に朝食をとります。
それはとても賑やかな食事です。
2匹とも大きな音を立てて噛むので私たちにはまるで音楽のように聞こえます。
食事が済むとそれからずっと一緒に遊びます。

面白いことに、キティはときどきいじめっ子の役割をしています。
2匹がケンカごっこをするとき、キティが必ずきっかけを作ります。
ところがレディはとても優しいので、ときどき口を開けたまま噛みつくのを忘れて立ち尽くしてしまいます。
いずれにせよレディはキティを負かそうなんて思っていないのかもしれません。

夜寝るときもお昼寝も、散歩も全て2匹は離れることがありません。
2匹の関係は姉妹であり親友でお互いが必要な時にお互いのために一緒にいます。
2匹と暮らしてきた私は、ときどき3輪車をイメージします。
支え合って生きる2匹を見て人生を豊かにしてもらっている私は2匹に寄り添えることを感謝せずにはいられないのです。

幸いなことにレディの分離不安症はかなり軽減されています。
キティとの出会いはレディのストレスを解消するのに最も有効だったのです。

レディもキティもそれぞれの人生は孤独なスタートでした。
しかし2匹はお互いに精神的な支えとなるかけがえのない存在と出会うことができました。
キティはレディにとって優秀なセラピーキャットの役割を果たし彼女の人生を救い、レディは惜しみない友情でキティに自信を与えました。

私と出会ったときのレディはとても淋しそうな瞳をして私たちの愛情を求めました。
キティと出会ったとき、レディは小さな子猫に一瞬で心を奪われ人生を変えることになりました。
キティもまたレディの温もりや優しさに心から癒され、その個性を開花させることができたのです。
レディとキティは友情が人生を変えることを私たちに証明してくれたのです。
これからも2匹はお互いを支え合い、共に人生を豊かに過ごしていくことでしょう。
私たちは2匹の人生の傍にいることを感謝せずにはいられません。