金曜日の夜でした。
フィラデルフィアの保護施設、ノアのアーク・レスキュー・プロジェクトとサンクチュアリー(NARPS Cats)で養育ボランティアをしている私は、通りで保護された子猫が里親を探していると聞きお世話を引き受けることにしました。
生後4週の子猫は骨と皮にやせ細り皮膚がカサカサでひどい脱水状態に陥っていました。

子猫に水分とブドウ糖をあげました。
しばらくすると、子猫は目を開けたまま横になり喘ぎ始めました。
呼吸数が増えたかと思うと1分ごとに深く息を吸い込んでいました。
たくさんの子猫達をお世話してきた私は子猫の状態を見たことがあり、助からないかも知れないと弱気になってしまいました。
哀しくなりながら私は自分を励ましました。
その日の夜は一晩中子猫のそばにいて水分を与え3時間ごとにブドウ糖を与えました。

祈るような気持で子猫に寄り添った夜が明け、子猫は朝を迎えることができました。
私はもっとできることはないかと子猫を救急動物病院へ連れて行きました。
獣医師は駆虫剤と吐き気止め、抗生物質を処方してくれました。
自宅に戻った後も子猫の状態は一向に好転する気配を見せませんでした。

輸液を与え続け6時間ほど経ったとき、子猫が起き上がったのでシリンジで栄養価の高い食べものを与えました。
その6時間後再びシリンジで食べものを与えると子猫はボウルの中の食べものを舐めはじめ自分で水を飲むようになっていきました。
その後も低血糖の影響が消えるまで数日かかりましたが、自分から食べるようになった子猫はエネルギーを蓄え始めました。

5日後、子猫は好きなだけ水を飲むようになり喉をゴロゴロと鳴らすようになりました。
少しずつ回復した子猫は遊べるまで元気を取り戻していったのです。
哀しさを感じるほど命の灯が消えそうだった子猫がここまで回復するなんて奇跡を見るようでした。

私は子猫にクインシーと名前を付けました。
2週間後、クインシーは大尉中を200gほど増やしそのエネルギーは3倍以上、とても元気になりました。
私がクインシーの名前を呼ぶと彼は床に転がって私が抱きあげるまで鳴きました。
一生懸命に遊んで疲れてしまうと私の腕の中で眠りました。
もし私の腕が空いていないときは私の犬ジェインに寄り添ってもらい眠りました。
クインシーは決して一人で眠ろうとはしませんでした。

12月に入り、新しい家族を探し始めたクインシーはすぐに一組のカップルの心を奪い永遠の家へ旅立って行きました。
クインシーは瞬く間に新しい家に馴染んで初めての夜からカップルのベッドで一緒に眠ったそうです。

クインシーの消えかかった命の灯が蘇ったとき私は力強い励ましをもらったような気がしました。
クインシーはどんな状況でも諦めてはいませんでした。

クインシーはもう一人ぼっちで心細い思いをすることはありません。
家族の温もりに包まれて思い切り幸せを感じてほしいと願っています。