子猫達はゴミ袋に入れられ、公園に捨てられていたところを鳴き声に気付いたふたりの男の子に発見されました。
男の子は自宅に連れて帰り、彼らの家族は夜通しの看護をしてくれました。
しかし、3匹のうちの1匹の衰弱が激しく、家族はニューヨーク州ブルックリンでレスキュー活動をしているAMA Animal Rescueに助けを求めたのです。
3匹にはすぐにでも母親代わりの人間のお世話が必要でした。
私は養育中の子猫達を抱えていましたが、何とか力になりたいと思いました

子猫達は生後約1週、3匹を両手に乗せられるほど小さく性別もまだ分かりませんでした。
子猫たちのお世話を始めてすぐに私は最も衰弱の激しいタキシードの子猫のお尻の辺りに大きな傷らしきものがあることに気付きました。
私は付きっ切りの看護をして朝を迎える頃に子猫の傷口に数匹のうじ虫を見つけたのです。
私は数匹を洗い流して動物病院へ走りました。

診察した獣医師は子猫が生き延びることは難しいと言って安楽死を薦めました。
私は受け入れることができませんでした。
獣医師は全てを取り除ける保証はなく、もし3日間子猫が生き延びることができたら傷口を縫合すると言いました。

私たちは全ての子猫を救いたいと思って救助し、育てていますがすべてを救うことがどんなに難しいかを知っています。
でも、衰弱した子猫は獣医師にも見放される状態であっても諦めてはいませんでした。
私は感染症のリスクを避けるために子猫が回復するまでは兄弟と別々にお世話をすることにしました。
私は子猫をピッパと呼ぶようになり、ピッパはミルクをたくさん飲んで少し体重を増やすことができました。

傷口は常に清潔を保ち消毒をしなければなりませんでしたが、ピッパは一生懸命我慢してくれました。
3日後に訪れた動物病院で獣医師はピッパの回復ぶりにとても驚いていました。
ピッパの傷口はほとんど治癒し、体重はさほど増えてはいませんでしたが減少もしていませんでした。
活発になったピッパは食欲が旺盛で意識もはっきりとしているようです。
しかし、ひとつ気になることがありました。
ピッパには便秘の傾向が見られ、脱肛(直腸脱)の可能性が疑われました。
その後ピッパは直腸の手術を受け、彼女の筋肉の発達を待って2度目の手術を受けることになりました。

健康上の問題を概ね解決することができたピッパは、ようやく兄弟と一緒に暮らすことができるようになりました。
ピッパは兄弟と一緒に居られることがとても嬉しくて、一緒にいる時間が大好きでした。
それは彼女の健康と社会化にとてもいい影響を与えました。
小さな体でしっかりと生きようとするピッパの姿は私の心を大きく揺さぶりました。
私にとってピッパは本当のファイターでした。

そんなピッパは私身体をきれいにしたり、薬を与えようとすると私に向かってひっきりなしに鳴きました。
まるで私に必死の抗議をしているようでした。
ピッパの小さなか身体には想像以上のパワーが蓄えられていました
ピッパはますます元気に大きく強くなっていきました。

ピッパに会った人も一緒に暮らす子猫たちもみんな彼女に心を奪われました。
ピッパはとても親分肌でみんなの注目を集めようとします。
そして人も子猫も彼女の魅力的な個性に引き付けられて行きました。

ピッパはまだ彼女の兄弟に大きさでは追い付いていません。
しかし、彼女は順調に体重を増やしていて以前に比べるとずいぶん安定しています。
きっと2度目の手術も乗り越えてくれるでしょう。

あの時安楽死を薦めた獣医師は、ピッパが3日生き延びることができたら自分はきっと驚くだろうと言いました。
ピッパは3日を懸命に生き延び、長い2か月を見違えるほど成長し続けてきました。
ピッパの2か月は素晴らしい戦いぶりでした。
彼女の戦いはまだ終わっていませんが、ピッパは必ず生き延びて必ず成長を続けることができます。
ふたりの男の子とその家族は、小さなファイターと兄弟にかけがえのない未来を与えてくれました。