ある日、大ケガを負った猫が動物保護施設「ストレイ・レスキュー・オブ・セントルイス」へ運ばれてきました。
専属の獣医さんが診察すると上下の顎の骨が折れており、さらにFIV(猫後天性免疫不全症候群)という不治の病も患っていたのです。
助かるかどうかわからないくらいの症状でした。
猫は顎の骨が折れているため何日もの間、食べることが出来なかったことから極度の栄養失調になり病気を悪化させていたようです。
保護されたのが保健所であれば生きる見込みはなかったでしょう。
しかし、猫の目には「生きたい!」という強い気持ちが表れていました。

スタッフや獣医さんはこの猫を助けたいと思い、24時間体制で看護し続けたのです。
数日間は危険な状態でしたが、何とか危機を脱したのでした。
スタッフに猫は「ニコデマス」と名付けられました。
ニコデマスは最初から人を恐れず穏やかな表情をしていたそうです。

保護してから2ヶ月ほど経つとニコデマスは徐々に回復していきました。
ご飯を食べるとまだ口からこぼれることが多いですが、自分で食べることができます。
スタッフたちはニコデマスに長生きしてほしいと心から願っています。
そして心優しい家族に出会えるように尽力したいと考えています。

回復し、通常の生活が出来るようになったニコデマスの里親探しが始まりました。
数週間後、1人の女性がニコデマスに会いに施設を訪れました。
その女性はニコデマスを見た途端にひと目ぼれしたのです。
ニコデマスも女性をすぐに受け入れたようです。

女性はニコデマスのケガのことや病気のことも承知した上でニコデマスを家族に迎えてくれたのです。
不治の病を患うニコデマスはあとどれくらい生きることができるかは分かりませんが、心優しい女性の家族となり幸せに暮らしていくことでしょう。