1年前のある日、私は婚約者と一緒に外出先で用を済ませ車に向かって歩いていました。
その少し前、私は通りで行き交う車に怯えた様子のトラ縞の子猫を見かけました。
ふと気配を感じて後ろを振り返ると、さっき見かけた子猫が私の後を付いて来ていました。
子猫は私を見つけてずっと後を追ってきたようです。

私が止まると猫も止まりました。
私が歩き出すと、猫はやっぱり私の後を付いて来ます。

私はワクワクして胸が張り裂けそうになりました。

車に着くとその猫が私に追いついてきました。

野良猫は私の脚に摺り寄ってきて頭突きをしました。
頭を擦ると今度は私の脚を上ろうとします。
野良猫はお腹が空いているのでしょう、遊んでほしい気持ちもあって私の傍を離れようウとしませんでした。
私は子猫をその場に置いていくことができなくなっていました。

『この子を連れて帰ってもいいかい?』
思い切って私は彼女に尋ねました。
4匹の猫は彼女の家に彼女と一緒に住んでいます。
そこへもう1匹増やしてもいいか・・・私はそう尋ねたのです。

私たちは野良猫と一緒に帰宅しました。

彼女の家に入ると、子猫は私の後を付いてまわり私が座ると膝の上に飛び乗って私の顔をずっと覗き込んでいました。

4匹の猫たちは新しい仲間を温かく迎えてくれました。
その日のうちに子猫はほかの猫たちと一緒にご飯を食べるようになりました。
子猫はもうお腹を空かせることはありません。

通りで怯えて暮らしていた子猫は、偶然通りかかった私を見つけ、自分の家を見つける幸運をつかみました。
子猫は私の膝の上で甘えるのが大好きです。

しかし本当に幸運だったのは私の方かもしれません。
私は動物が大好きですが、猫に選ばれたのは初めてのことだしその瞬間を残せたのも初めてでした。
ありそうでなかなか経験できませんからね。