2017年10月、母猫と子猫たちを見つけたのは以前にも子猫を連れた母猫を保護した私たちグループがマークしている裏庭でした。
メンバーは今回もトラップを使い親子全員を安全に保護することができました。
フレンドリーな母猫は数週間人間との暮らしに慣れてもらえば新しい家族を探すことができる状態でした。
アッシュ、ポー、セーラム、クレオと名付けた子猫たちはすべてを学ぶ必要がありました。

4匹の子猫の中でもメスのクレオは、生後2か月の今までに人間と接触することが無く、完全に野生の状態で、人間をとても恐れていました。
クレオは保護されて以来、顔をこわばらせたまま近付こうとする人間を威嚇し続け身を潜めるように過ごしていました。
私はクレオのお世話を引き受けることにしたのです。

始めのうちクレオは小さな木箱に入りそこから出ようとはしませんでした。
木箱の隅に体を寄せ、必死に身を隠そうとしていたのです。
私は毎日クレオのためにたっぷり時間をとり、木箱の中のクレオの頭を撫でることから始めました。
なかなか手強いクレオでしたが、空腹には勝てずに出て来てくれました。
そして、クレオは頭を擦られる快感を覚え、もっと撫でたり頭を擦られたいと思い始めたようです。

木箱から出てきたクレオに私は毎日数時間かけてふれあい、人間が怖いものではないことを理解してもらおうとしました。
最初の数日、クレオが喜ぶ様子は見られませんでしたが、私はその頑なな表情の下に隠れている別のクレオを探していました。

2週間ほどすると、クレオは人間を恐れる必要が無いと理解したようです。
彼女は人間を信頼することを学んだのです。

ひとつ大きな峠を越えたクレオは、始めてきたときとはっすっかり変わっていました。
クレオは私に彼女への注目を求め、積極的に甘えるようになりました。
クレオが甘えるとき、彼女は私をひとり占めにしたいようでした。

私が他の子猫を膝に乗せていると、クレオは私の膝によじ登ってきて私にクレオの相手をするようせがむようになりました。
人間を恐れて必死に身を隠そうとしていた恥ずかしがり屋の子猫は、わずか1か月足らずで愛情深く本当は人間好きな一面を隠すことなく見せてくれるようになりました。

クロエは新しい家族を探す時期を迎えました。
クロエには彼女以外に別の猫がいる家族を探したいと思いました。

クロエのお世話を始めて6週間後。クレオは同じ年頃のバットマンという猫が待つ新しい家族と出会い、旅立って行きました。
新しい人生の第1歩を踏み出したクレオは、弟のバットマンとベットで抱き合ってお昼寝するようになっています。

クレオのように人間との接触を体験していない子猫にとって、人間に信頼を置いてもらうにはたくさんの時間が必要です。
私たちの活動の中で最も時間のかかる部分ですが、ほんの数週間で子猫たちのその後の人生を変えることができます。

クレオは人間に信頼を置くことでさらに自分の個性を開花させました。
それは彼女の新しい人生の中でますます輝きを増しています。
私がクレオと過ごした時間はクレオを未来へと導く時間でした。