部外者の立ち入りが禁止された部屋に入った私はその猫を見るなり、まっすぐにケージの前まで歩いていました。赤い首輪をつけたマーミーという猫は、ロサンゼルスの通りで保護されたそうです。
体重が2kgほどしかなくやせ細った体に張り付き絡み合った被毛が泥まみれでした。重度の上気道感染症と口内炎、顔の周りには小さな傷がたくさんあるようでした。

私に気付いたマーミーは力のない悲しそうな目で私を見詰め、私の指に頭を擦りつけてきました。
マーミーは推定10歳。高齢で健康上の問題を抱えた猫を維持するための資源はシェルターにはありません。マーミーはレッドリストに挙げられていたのです。
私はマーミーをそのまま残していくことができませんでした。彼女にはもう1度チャンスが与えられるべきだと思いました。

数日後、手続きを終えて私と帰宅したマーミーはウォークインクローゼットに直行しました。
とても気分が悪く、口内炎の傷みがあるにもかかわらず彼女はガブガブ食べようとしました。
私の足の上に落ち着いたマーミーは喉を鳴らし続け、私の目をじっと見つめていました。
マーミーは誰かに捨てられた後、長く過酷な路上の暮らしからようやく救われたことを分かっているようでした。

診察を受けたマーミーは避妊治療を受けておらず、FIV(猫免疫不全ウィルス感染症)陽性、EDS(エーラスダンロス症候群)、猫喘息、横隔膜ヘルニアと診断されました。
必要な治療を受け、感染症が治るまでの数週間、彼女はウォークインクローゼットの中に隔離され、仕事から帰った私と数時間床の上で過ごすのを楽しみにしていました。
最終的に彼女は歯を全て抜かなければなりませんでしたが、幸い食欲は旺盛で次第に体重を増やし元気を取り戻していきました。

元気を取り戻したマーミーは10歳とは到底思えない中身は子猫のままでした。健康上の問題をたくさん抱えながら彼女はいつも元気です。EDSのために今でも少し悲しそうに見えるかもしれませんが、生き生きとしています。
マーミーは私が家にいるときはいつもそばに寄り添い、後を付いてまわります。
寝る前には私の隣にうずくまり、他の場所で眠ろうとはしません。

12歳になった今、マーミーはまだ子猫のままです。
ありがたいことに私が勤務する動物病院がマーミーの高額な医療費を支援し、彼女の健康状態を常に見守ってくれています。
マーミーは彼女を救ってくれた全ての人たちに感謝し、人生を楽しんで暮らしています。

私はかつてとても不安定で辛い日々を送っていました。2014年に出会ったリブバブのストーリーが人生最悪の日々を乗り切る大きな助けになりました。
私が希望を失わずに済んだのは、インスタグラムの猫たちに励まされてきたおかげです。
今マーミーは私の傍に寄り添い、私を安定させ、幸せにしてくれます。特に辛い1日を過ごしたときは彼女の存在に助けられています。

ロサンゼルスには数百万匹の野良猫がいると言われています。マーミーもその中の1匹にすぎませんでした。
2017年8月、シェルターがマーミーを保護していなければ私はマーミーと出会うことはできませんでした。
マーミーと私の出会いに、そして彼女を救ってくれた全ての人に感謝しています。