猫はホームレスのシェルターの前で、できるだけ体温を逃がさないようにきつく丸まって地面に寝ていました。
私が声をかけると目を覚ました猫は直ぐに私の傍に来て足に体を摺り寄せてきました。
お腹が大きく、妊娠しているのかもしれません。食べものをあげると猫は喜んで食べました。
行く当てもない猫に冬の寒さが迫っていました。私は猫を保護することにしました。

トラップとキャットフードを持って見つけた場所へ戻ったのですが、猫の姿が見えませんでした。
私が猫に呼びかけると、野良猫は直ぐに姿を見せました。
まるで猫は古くからの友だちと会ったかのように嬉しそうに走ってきたのです。
私は猫を自宅に連れて帰り、地元のレスキューグループ、リトル・ワンダラーズ・NYCに助けを求めました。

彼らは野良猫のお世話を快く引き受けてくれ、すぐに養育ボランティアの手配を始めました。
私もレスキューグループも野良猫の大きなお腹から妊娠中の母猫だと思っていました。
ところが翌日診察を受けた猫は推定6歳のオス、体重は6kgありました。
FIV/Felvには陰性、避妊治療と寄生虫の治療もすでに受けていました。
幸い、グループの養育ボランティアであるメリナが彼のお世話を引き受けてくれました。
猫はクルックシャンク、ハリーポッターのキャラクターに因んだ名前が付けられました。

メリナの家で暮らし始めたクルックシャンクはいつも誰かに寄り添われる暮らしをとても喜んでいました。
クルックシャンクはまるでトラのように自信に満ちとても優雅です。
彼はマタタビや食事の時間が大好きで、首と背中を撫でてもらいながら家族の膝の上でふみふみをする時間が一番のお気に入りでした。

幸せなことにクルックシャンクはペンシルバニアで暮らすブリトニーとクリスティーナの家族に迎えられました。
ふたりのママのもとで新しい人生を歩み始めています。

クルックシャンクの大きなお腹に妊娠中だと思いこんだ私たちは彼がオスだと分かってちょっと驚きました。でもそのおかげでクルックシャンクは厳しい冬が来る前に温かい家を見つけることができました。
通りで行く当てもなくさまよっていたクルックシャンクは彼にふさわしい人生を取り戻したのです。
彼のために立ち上がったすべての人がとても喜んでいます。