猫を撫でようとかがんだ子供が親に窘められて立ち上がっていきました。猫は子供を視線で追いました。
私が猫の前にかがむと、猫の方から近付いて来て撫でられました。
念のために近くの住民に確かめると猫は数週間前から見かけるようになったそうです。
私は自宅からキャリーケースとキャットフードを持ってきて猫を保護しようと思いました。
フレンドリーな猫は車の下から出て来てキャットフードの誘導に従ってゆっくりとキャリーケースに近付きました。最後は私が抱き上げてキャリーケースに入れることができました。

私たちは猫をウィンストンと名付けました。
私の自宅には3匹の飼い猫が居るので、ウィンストンは定期的に殺菌する養育用の部屋へ直行しました。
キャリーケースを開けると、ウィンストンは部屋の中を隅々までチェックし始めました。やはり彼は捨てられた猫のようです。安全だと分かるとすぐに落ち着きました。

お風呂に入れて落とし切れなかったノミを専用の櫛で丁寧に取り除きました。
飼い猫の匂いが残ったタオルやマットは嫌うことがあるので別のものを使って体を乾かしました。
動物病院でもらっておいた駆虫剤を飲ませてお腹いっぱいの食事を与えました。ウィンストンはホッとした様子でした。

動物病院で診察を受けたウィンストンは推定1~2歳、幸いFIV/FeLV(猫免疫不全ウィルス感染症/猫白血病)には陰性で、ワクチン接種と避妊治療を受けることができました。

捨てられた猫は新しい環境に慣れるまで不安分離になる傾向があります。私はSNSを通じてすぐにウィンストンの養育を引き受けてくれる人を探しました。夏は養育ボランティアが常に不足しています。
ありがたいことにマルリさんが引き受けてくれ、ウィンストンは彼女に寄り添ってもらうことができました。

しばらくして、マルリさんはウィンストンの呼吸が早くなっていることに気付き、すぐに私たちのところへ連れて来てくれました。動物病院でスタッフを魅了したウィンストンは、レントゲン検査で軽い肺炎が見つかり、コクシジウムとジアルジアという一般的な寄生虫にも陽性反応が出たため同時に治療を始めました。
処方された薬によく反応してすぐに回復に向かい、食欲もすぐに取り戻すことができました。
ウィンストンは体重を増やし元気を取り戻していきました。

その後完全に健康を取り戻したウィンストンは彼を家族に迎えたいという女性のもとで11日間のトライアルを開始しました。
そして正式に彼女の加速として迎えられました。
旅立って行ったウィンストンに、ほんの2か月前、歩道で出会った傷だらけの猫の面影はどこにもありませんでした。

新しいママと暮らし始めたウィンストンは、いわゆるVIPライフを満喫しています。
9月の定期検査で獣医師は猫の喘息を疑いました。獣医師に遊びの途中で休憩を入れるように言われたそうですがママはウィンストンが一息入れるのを嫌うと言っていました。
勿論ママはしっかりとウィンストンのケアをしてくれています。

ウィンストンは本来の姿と彼にふさわしい人生を取り戻すことができました。わずかの間にそれができたのも、私たちの呼びかけに応えてくれたマルリさんのおかげです。

地元ブルックリンにはウィンストンのようにほんの少しの手助けで人生を変えられる猫がまだまだいるはずです。
私はビデオを通じてそういう猫たちに出会ったとき、誰もが自信を持って手助けできるよう参考になる情報を届けたいと思っています。