もしほかの猫が父の膝に先に飛び上がっても、ティガーは構わず跳び上がり、ほかの猫が諦めるまで絶対に動こうとしません。
もし、何かの理由で父がソファに座る時間がなかったら、ティガーは一日中不機嫌に過ごします。
だから父は毎朝、最低でも30分の余裕を持って起きています。

父が出勤すると、ティガーは遊ぶ場所を見つけて父の帰りを待っています。
昼食をとるために父が帰ってくると、ティガーは父を迎えるためにリビングに戻ってきて、父の膝に飛び上がります。
時間がなくなって急いで戻らなくてはならなくなっても、父は眠っているティガーを起こすことはできません。
ティガーが腕の中で眠っているので父はただ座っているだけ、『なにもできない。』と半分嬉しそうにぼやきます。

ティガーと私は10年前に出会いました。
職場の駐車場に停めてあったトラックの車輪の下から見つけたのです。
トラックの持ち主は直前に約50kmを走っていて『なんて幸運な子猫なんだ』と驚いていました。

私は時間ごとのミルクを与え、夜は一緒の枕で眠りました。
ティガーはとても淋しがり屋で、私の傍を離れませんでした。
私と長時間離れていることを嫌がったのでどこへ行くにもティガーを連れて行くようになりました。

でも、父にティガーを紹介したときそれは変わり始めました。

私の父は我が家を訪れるたびに、ティガーを連れて帰ろうとしました。
あるとき、父に1か月近くティガーを預けなければならなかったとき、父とティガーは完全に離れられなくなっていました。

私の父はとても動物好きな人で、私は父をとても尊敬しています。
父は猫たちのためにサンポーチの横にゆったりとした囲いを作りました。
猫たちはそこでお昼寝をしたり、日向ぼっこを楽しんでいます。
父は猫たちが喜ぶ姿を見ると何でもしてあげたくなってしまうのです。

2年前、父が仕事で数週間デンバーへ行ったとき、帰ってきた父は次は絶対にティガーを連れて行くのだと言いました。
ティガーは父にとって母よりも傍にいてほしい存在になっています。
でもそれはティガーも同じです。
先日も昼食のために帰ってきた父のもとへティガーがやって来たとき、時間がなかった父がティガーに言いました。
『おい、10分しかないから起きていてくれよ。』
するとティガーは父の膝に飛び上がるとギリギリまで居座っていました。

父は仕事にでかけなくて済むならば、きっと1日中ティガーを膝に抱いて過ごすでしょう。
どこまでもティガーに甘えさせるに違いありません。

淋しがり屋のティガーと、動物をこよなく愛する父の出会いはまさにベストマッチでした。
なんといっても、父の膝で眠るティガーの寝顔と父の満足そうな笑みは私たちを幸せにしてくれています。