私が勤務するオフィスは、みんなが仕事に集中していて普段はとても静かです。
子猫はミルクの時間になると盛んに鳴き、同僚たちが仕事の手を停め一斉に注目しました。
いつも静かなオフィスが少しざわつきましたが、とても和やかな雰囲気でした。
同僚のひとりが子猫の写真を掲示板に投稿すると、たくさんの人から私や子猫を応援するコメントが届きました。

子猫はお腹がいっぱいになると殆どの時間眠っていますが、自分でトイレを使うようになると少し違ってくるはずです。

お昼寝から目を覚ますと、早速キーボードの上を横切って歩き回り、私のコーヒーカップを見つけると確かめに行きました。

私の同僚たちもボスも、子猫がいることをとても喜んでくれました。
私が休憩をとるときは、同僚たちが交代で子猫を見ていてくれました。
子猫は同僚たちの机から机へ運ばれ、締め切りの迫った仕事に少しストレスを感じている彼らにちょっとした気分転換を与えていました。

私は子猫をポーチに入れたり、毛布にくるんで移動していましたが子猫はそれが大好きでした。
ポーチで眠る子猫はまるでカンガルーの子供のようでした。

私は子猫にジョーイと名前を付けました。
同僚たちはジョーイの行動を見守り、ジョーイは同僚たちの注目を集めていることをとても喜んでいました。
いつの間にか同僚たちは、職場でジョーイと会うことを楽しみにしていました。

勤務を終えてジョーイと自宅に帰ると、彼女は私の腕の中で眠りました。
ジョーイの寝顔は私に仕事の疲れを忘れさせてくれました。
ジョーイは私の心の中でとても大きな存在になっていたのです。

ジョーイとお別れの時期が近付いたとき、私は施設に連絡を取りました。
私はジョーイを手放せなくなり、正式に家族に迎えたいと伝えました。

生後3か月を迎えたジョーイは、毎日私と一緒に通勤を続けていました。
そしてジョーイの仕事は同僚たちに気分転換のひとときを提供すること、それも変わりませんでした。
同僚たちは私と同じくらい、ジョーイの成長を温かく見守ってくれました。

ジョーイは冒険好きな猫に成長していました。
私と散歩を楽しんだり、近所を探索したり小さな生き物たちとふれあったり・・・のびのびと暮らしました。
満足するまで遊んだら、やっぱり私に抱きついてお昼寝をしました。

あれから1年。
ジョーイはすっかり大人に成長しました。

同僚が掲示板に投稿したとき、ジョーイはメディアにも取り上げられました。
私はジョーイが注目されたことで、たくさんの人に養育ボランティアをすることに関心を持ってもらえたらいいな・・・そう思いました。

私は養育ボランティアの仕事が大好きです。
でも施設の地道な活動と出会うまでは養育ボランティアという仕事を知りませんでした。
ひとりぼっちだったジョーイは自分の家を見つけ私や同僚達に愛されて暮らしています。
私は大好きな仕事を通じて生涯の親友と出会いました。