その日、まだ暗い早朝4時にジョージをキッチンの窓から庭へ出してあげました。
ジョージは早朝の散歩にでかけて行きます。
私は2階の寝室に戻りました。

しばらくして再び階下に下りて行きました。

キチンを通り抜けてバスルームへ行こうとしたときです。

・・・んん?

キッチンの窓辺に置いてあるジョージのベッド、そこに見慣れたジョージの耳ではない大きな耳が見えました。
私はとっさに電気のスイッチを入れました。
すると。
キツネが寝ていたのです。

電気がついても、私と目が合ってもキツネは驚きもしませんでした。

キツネはジョージのふかふかのベッドの寝心地をとても気に入った様子で、快適そのもの・・・そんな感じでした。

と、そこへジョージが帰って来たのです。

ジョージは自分のベッドを我が物顔で使っているキツネに激怒しました。
ベッドの横に飛び上がると、キツネを威嚇し始めました。
私は調理器具を掴んではみたものの、キツネを傷つけたくはありませんでした。
キツネは・・・

なんであんなに穏やかでいられたのでしょうか。
何年も一緒に暮らしてきた家族のように威嚇するジョージや、中途半端に追い出そうとする私を息をのんで見詰めていました。

結局、私がジョージのベッドを掴んでひっくり返すと、キツネはキッチンの窓から出て行ってくれました。

ジョージは自分のベッドを取り戻すことができて満足していました。
ベッドで快適そうだったキツネが印象に残って、私はなんだかキツネを攻める気持ちにはなれませんでした。