猫は排水管を覗く人の気配を感じると、親友の横に立ちました。

そして
横たわったまま動かない親友の身体に体を摺り寄せて鳴きました。

まだ諦めきれないのでしょう。
親友を目覚めさせようと懸命にマッサージします。

猫に気付いた人はみんな猫の哀しみを痛いほど感じて、そこから離れようとしない猫に心を痛めていました。

親友といつもそうやって過ごしていたのでしょう。
さかんに体を摺り寄せて鳴いている猫・・・

でも、
その場所の状況は猫にとってとても危険でした。
猫にはどうしても親友の死を受け入れてもらうしかありません。

レスキュー隊のスタッフが親友の遺体を埋葬するために引き出そうと近付きます。
すると猫は初めて攻撃的になりました。

でも、しばらくすると。

猫は自分から一歩後ろへ下がりました。
見守っていた人はハッとします。

ようやく猫は、親友の死を受け入れられたようです。

それでも、排水管から出される親友を鳴きながら見つめていました。

猫を保護するのはそれほど難しくはありませんでした。

猫はそのまま親友と一緒に動物病院へ向かいました。

診察を受けた後、親友にお別れをします。
親友は獣医師に棺に入れてもらいました。

獣医師は『親友が亡くなった事実を受け入れたくなかったのだと思うわ。』やはりそう言いました。

保護を依頼した人は猫を引き取ることにしました。

猫は大好きだった親友との辛い別れを経験しました。
でも、猫は排水管で人間に親友を委ねたとき、一歩を踏み出す勇気を持っていました。

きっと親友は見守ってくれているよ。