最大風速が時速120kmを超える最悪の嵐でした。
どうしても母リスが見当たらなかったので巣ごと家の中に保護しました。
4匹の中の1匹はまだ目も開いていない小さな赤ちゃんたちでした。

家族総出、赤ちゃんリスたちにシリンジでミルクを与えました。
シリンジからうまく飲めない子もいましたが、何とか4匹はお腹を満たすことができました。

私たちは数か月前に偶然見つけた小さな子猫を保護し、一緒に暮らしてきました。
ヘティです。
水路の近くで見つけたとき、ヘティはひとりぼっちで私が抱くとそのまま動けなくなるほど弱っていました。
私はそのまま病院へ連れて行ったのです。

ヘティにもリスの赤ちゃんを紹介しました。

初対面のリスの赤ちゃんにヘティはちょっと怖がっていました。
赤ちゃんの匂いを嗅ぐだけで戸惑っていました。
小さいヘティは小さな小さなリスの赤ちゃんにどう接していいのか分からないのかも知れない・・・そう思いました。

翌日、私たちはとても嬉しい光景を目にしました。
あんなに怖がっていたヘティがリスの赤ちゃんに近付いていきました。
しばらく様子を見ていると、赤ちゃんたちはヘティのお腹に上っていったのです。
ヘティは4匹にぬくもりを与え、そして遊んでいました。

小さなヘティはちゃんと分かっていたのです。

嵐はピークを過ぎて少しずつ周囲の音が聞こえるようになってきました。
すると、隣の家の周りからリスの鳴き声が聞こえていました。
ただの鳴き声とは違い、呼びかけているような感じがしました。
4匹のママかもしれません。

でも、落ち着き始めたとはいえ、小さな赤ちゃんを外に出すにはまだ風が強過ぎました。
私たちは嵐が完全におさまるのを待つことにしました。

2日後、青空が広がり風も落ち着きました。

リスの鳴き声が聞こえています。
赤ちゃんの1匹を玄関ポーチの外に出してみました。
すると、母リスの鳴き声を聞いた赤ちゃんは、その声に応えるように鳴き始めました。

そして。
1匹のリスが現れ赤ちゃんの匂いを嗅ぐと腰の辺りを銜えて行きました。
間違いありません。
4匹のママです。

私はポーチの隅に巣ごと赤ちゃんたちを置きました。
すると母リスは1匹ずつ銜えては走り、全員を連れ帰っていきました。

私たちは母リスが迎えに来てくれたことが本当に嬉しかった。

ヘティは母リスが現れるまで4匹を温めてくれました。
私たちの心が温められた嵐の出来事でした。