パトロールを始めて早々に子猫を見つけたウォレス巡査部長は、オフィスに戻って来ると、頃合いの段ボール箱に何枚もタオルを敷いて子猫のベッドをつくりました。
怯えていた子猫をその中に入れてあげると、安心したのか子猫が少しずつ落ち着いてきました。

巡査部長を見上げる子猫のまっすぐな目。
ウォレス巡査部長は子猫から目を離せなくなっていました。
シフトに就くためにウォレスが傍から離れようとすると子猫はひとりぼっちになることを嫌がりました。
巡査部長は子猫を掬いあげると、子猫を連れてシフトの間ずっと子猫を離しませんでした。

子猫は巡査部長の新しいパトロールの相棒として任務に就いたかに見えました。
でも、巡査部長と一緒で安心しきった彼女は最初の夜をぐっすりと眠って過ごしたようです。
子猫は相棒としての役目は果たせなかったのですが、ウォレス巡査部長にとってなんとも幸せな夜勤になったようです。

目を覚ました子猫はウォレスの膝で彼をまっすぐに見上げていました。
何だか微笑んでいるように見えました。

そんな子猫に見詰められて、巡査部長は完全に子猫に心を奪われてしまっていました。
彼は子猫にケルシーと名前を付けていたのです。

夜勤を終えた巡査部長は大事そうにケルシーを抱いて帰っていきました。

ケルシーは街灯の下で自分を見つけてくれたウォレスをパパに選んでいました。
ケルシーは初めての父の日を人間のパパと自分の家で一緒に過すことになったのです。

巡査部長とケルシーの出会いはレイクランド署のFacebookに投稿されました。

あれから半年余り。
2018年2月9日のレイクランド署のFacebookにはケルシーの成長した姿が投稿されていました。
『ここにプリンセス・ケルシーの写真があります。彼女はまだ甘やかされている♡』

ケルシーはあの夜のままウォレス巡査部長の家でも大事に大事にされているようです。