グリーンランドの首都ヌークで通りをさまよっていた若い野良猫が4月の中旬、保護シェルターDyrenes Venner(動物の友)に保護されました。
シェルターのクリスティアンセンさんの話によると、『グリーンランドの4月はまだまだ厳しい風と凍える寒さのために、動物たちは古い建物の地下室などに避難しています。』
ボランティアスタッフにウルラと名付けられたその猫もその中の1匹でした。

ウルラはシェルターの温かで飢える心配のない暮らしにすぐに慣れてくれました。
スタッフにも、ほかの猫や犬達、それにモルモットともすぐに仲良くなってしまう社交的な猫でした。
そんなウルラはみんなに可愛がられる存在になり、ボランティアに大好きな運河の近くへ散歩に連れて行ってもらったり、シェルターでの暮らしを楽しんでいたのです。

ところが、シェルターで暮らし始めて1週間ほど過ぎると、ボランティアスタッフのひとりがウルラの体重が日に日に増えていると気にし始めたのです。
しかも、お腹の辺りだけ大きく膨らんできたのだと言います。
まさか・・・
シェルターのフランクさんはすぐにグリーンランドで1軒しかない獣医施設へウルラを連れて行きました。

精密検査を受けたウルラは、大きくなっているのはお腹の周囲だけ、しかも乳首がかなり固くなってきていたのです。
超音波検査の映像にはウルラの腹部が映し出され、ウルラの妊娠が確認されました。
1歳と若く細身でしなやかな身体をしているウルラが妊娠しているなんて、ボランティアスタッフが気付くまで誰も思ってもいないことでした。

しかし・・・
画像を見たウルラのリアクションを見ると、どう見ても彼女が一番びっくりしたようです♡

ウルラの検査をカメラに収めていたシェルターのフランクさんは、ウルラの微笑ましい表情をシェルターの同僚たちと共有しました。
そして、周囲に勧められたフランクさんが掲示板に投稿すると予想をはるかに上回る反響がありました。

投稿の数時間後、90,000件の閲覧と900件以上のコメントがまだまだ増え続けていたのです。
驚いたフランクさんたちは夕方までかかって返信に追われたのだそうです。
フランクさんをはじめボランティアスタッフの人たちは、彼らの活動に感謝するたくさんの温かいプライベートメッセージにとても励まされました。

そしてウルラ自身も彼女の妊娠への明るく可愛らしいリアクションで幸せを掴むことになりました。
彼女を引き取りたいと言う家族が地元に現れたのです。
早速ウルラは試験的に新しい家族と暮らし始めていました。

ウルラと家族はすぐに打ち解け、彼女はパパの傍にぴったりと寄り添って過ごしているようです。
生まれてくる子猫を楽しみにしている家族と、猫の兄弟ソーファスに囲まれてすっかり落ち着いたウルラの様子にシェルターの人たちはウルラの門出を喜んでいます。