ボランティアスタッフはなんとか猫を慰めようとしましたが、猫はなかなか顔をあげてくれませんでした。
それどころか、空腹のはずなのに食事を摂ろうともしません。
ボランティアの人たちは慰めようと、猫を撫でたり声をかけ続けていました。

猫はバックパックと名前が付けられました。

その後もバックパックは落ち着いた様子を見せていましたが、なかなか施設になじむ気配はなく、食べようともしませんでした。
健康状態に問題のなかったバックパックに、施設のスタッフはできるだけ早く里親さんを見つけて彼女が落ち着ける環境で過ごしてもらった方がよいと考えました。
しばらくして、里親のミシェルさんがお世話を引き受けてくれることになり、バックパックはミシェルさんの自宅に移されました。

ミシェルさんの家に入ると、バックパックは数分後に家中の探検を始めました。
『どうやら私の家を気に入ってくれたみたいね。
探検が終わると気に入った場所に落ち着いて座ったわ。
あとは食事を摂ってくれたらいいんだけど・・・』
帰宅後の様子をミシェルさんはそう話していました。

しばらくすると、バックパックは食事を摂るようになり、ミシェルさんにお腹を見せて甘えるようになりました。
やっと、怯えずにすむ場所を見つけたようです。

その後、新しい家族を見つける準備を整えたバックパックは、PAWSが運営するグレーズ・フェリーのシェルターに移され、数か月後には永遠の家を見つけることができました。
バックパックは家族に囲まれてのびのびと暮らしているようです。

通りから救い出してくれた近所の子供、彼女を一生懸命に慰めてくれた施設のボランティアスタッフの人たち、そしてミシェルさん。

バックパックはたくさんの人の優しさに導かれて幸せを掴みました。