翌朝、生き残った子猫を動物病院へ連れて行きました。
妹が発作を起こして亡くなってしまったため、彼女の状態を確認したいと思ったのです。

ありがたいことに、診察した獣医師は栄養失調のために脱毛をしている以外異常がないと言ってくれました。
そして、亡くなった妹はCH(小脳形成不全)を抱えていた可能性があり、発作はその遺伝的な状態の結果だろうと言いました。
しかし、今のところ子猫にその兆候は全く見られませんでした。

私たちは子猫にナキアと名前を付けました。
栄養失調のナキアの体重は生後3週にも拘らず、わずか100g足らず、平均的な子猫の約1/3の体重しかなく新生児と変わりません。
栄養が行き届かないために、皮膚や被毛にも影響があり、まばらに生えた被毛は大きなフレーク状によれていました。

ナキアに吸収しやすいたっぷりの栄養を与えるために、私たちは特別な食事を用意しました。
七面鳥のベビーフードと子猫用に処方された栄養補助食品を与え、水分の吸収を助ける電解質補給飲料を水に混ぜて飲ませました。
ナキアの体重を増やすための特別メニューは、ナキアの回復に大いに役立ちました。

数日後、ナキアが歩き始めたとき、私たちはナキアがきっと大きくなれる、ナキアがひとつの山を越えたと確信しました。

懸命に生き延びようと頑張っているナキアは、お腹と背中、後ろ足の被毛の殆どを失っていました。
私は姉妹のティとトラムと協力してナキアの体を冷やさないようにソックスを使った専用の小さな服を縫いました。
ナキアの毛が完全に生えそろうには少し時間がかかると思いますが、私たちが縫った服でお腹を冷やすことは防げるでしょう。

特別メニューの食事と、何より、ナキア自身の生命力そして生きようとする意志は彼女に輝きを取り戻させていきました。

ナキアは私たちが傍にいるととても嬉しそうな目をします。
指先で撫でると頼もしさを感じるほど大きく喉を鳴らしました。
ナキアの傍に置いたぬいぐるみを気に入ったようで、ひとりでお昼寝をするときはぬいぐるみに寄り添って眠りました。

数日のうちにナキアは活発に動き回るようになり、私たちの周りを走り回るようになりました。
そして私たちに向かって驚くほど大きな声で鳴き、楽しそうに呼びかけてきます。

そろそろ私たちと暮らす猫にも紹介する時期が来たと思い、ロージーのもとへナキアを連れて行きました。
ロージーは早速ナキアに対して毛繕いを始め、受け入れてくれたようです。
ロージーは私たちの里親としての仕事を積極的に手伝ってくれる頼もしい存在であり、これからもナキアの成長を支えてくれるでしょう。

3月31日、ナキアの体重は約140g。
ここ数日でかなり体重を増やすことができました。
相変わらず私たちの周りを元気に走り回っています。

唯一の問題はナキアがときどきむくんでしまうことですが、食事の処方を調整しています。
今日、初めてドライフードを食べたナキアの様子を見ているところです。

ナキアの妹を失った時、私たちは大きな不安を抱きました。
でも、ナキア自身はしっかりと未来を見詰めていました。
ご飯を食べるナキアは、全身フードまみれになりながら懸命に食べています。
私たちはそんなたくましいナキアの姿に元気をもらってきました。

平均に近付くにはまだまだ時間が必要ですが、ナキアならきっとすべてを乗り越え、成長してくれると信じられます。

私たちは、小さなナキアをとても誇りに思っています。