3月中旬のことです。
ペットを探していた私とジェイクはRSPCA(英国動物虐待防止協会)のサイトでマーローという美しいトラ縞の子猫を見つけました。

早速問い合わせてみると、自宅から10分も離れていない場所に子猫がいるといいます。
私とジェイクは早速子猫を引き取りに向かいました。

ケージの間を通ってひとつのケージの前に案内されると、マーローは同じトラ縞の子猫とお互いに腕を回してしっかりと抱き合っていました。
2匹はすぐに起き上がると、格子の間から私たちに向かって手を伸ばしてきました。

『仲がいいのね。お友だちかしら?』
『・・・その子は・・・マーローの兄弟なんです。』
『兄弟がいるんですか?』

スタッフの話によると、2匹は一緒に保護され、シェルターに来てからも片時も離れずにいたそうです。
しかし新しい家族を探し始めたとき、1匹ずつの方が引き取り手に出会うチャンスが増えるだろうとあえて別々の写真を掲載したのだといいます。

私たちは2匹をケージから出してもらい、私がマーローをジェイクが兄のミトンを抱きました。
抱かれた2匹は私たちに甘えたのですが、すぐにお互いの傍に戻ろうと腕を伸ばしたのです。

2匹を床に下すと、すぐにお互いの体を擦り合わせ、マーローはミトンの後ろにくっついていました。
そして私たちの周りを歩きながら体をぶつけてスリスリしてきたのです。

どうやらジェイクはミトンをとても気に入ったようです。
彼はミトンも一緒に引き取るべきだと言い出しました。

たしかに2匹はとても仲がいいけれど・・・

それから長い議論の末、結局2匹を引き離すべきではないという結論に達しマーローとミトン、2匹を連れて帰ることにしました。

自宅に着くまでの短い時間、私は2匹が私たちの家を気に入ってくれるのか不安でした。
私は何度か猫を飼った経験があり、初めての家にやって来た猫がかなりナーバズになることを知っていたのです。
たいていの猫は最初の24時間を家のどこかに隠れて過ごし、家の中の様々な臭いや家具や物に慣れる時間が必要でした。

ところがマーローとミトンは全く違っていたのです。

家に着いた2匹は早速一緒に探検を始めました。
好奇心旺盛な2匹はミトンの後をマーローが付いてまわり、家中をくまなく見ていました。
最後に私たちのベッドに跳び上がると、まるで自分の家に帰ってきたときのように抱き合ってお昼寝をはじめたのです。

マーローとミトンはずっと一緒に暮らしてきたかのように、私たちの日常に馴染んでいました。

2匹ともとても愛情深い性格で、私たちと抱き合うのが大好きです。
そして、オモチャで遊ぶより、兄弟で抱き合っている方が好きです。
それは初めてシェルターでであったときと同じ、相手に腕を回して包み込むように抱き合うのです。。

私たちは、これほど仲のいい動物の様子を見たことがありませんでした。
私もジェイクも、2匹が抱き合っているたびに自然に微笑んでしまいました。

2匹はいつも一緒に行動し、マーローは相変わらずミトンの後にぴったりとくっついていました。

2匹は家の中でお気に入りのお昼寝スポットを見つけています。
オフィスチェアの上、フワフワの枕、洗濯マットの上・・・いつも2匹はさやの中の豆みたいにくっつき合って眠りました。

2匹は窓辺に並んで座り、通りを走る車を眺めるのも好きです。
そして、自分たちが登れる限界の高さ、家具の上にならんで座り家の中を観察するのが好きです。

そして、どちらかが水を飲むと必ずもう1匹も飲みます。

マーローとミトンンが離れているといえば、2匹がそれぞれ私たちと抱き合っている時くらい・・・本当にいつも抱き合っています。

最近、辛いことが続いたジェイクを元気づけたい・・・私がペットを迎えようと思った理由のひとつでした。
2匹と出会ったとき、ジェイクには以前と変わらない笑顔が戻っていました。

でも、もしマーローだけを引き取っていたら、私たちの間にこんなにも笑顔が増えていたとは思えません。
今だからはっきりと分かること、それはミトンが居なければマーローが決して幸せではなかったということ。
私もジェイクも、マーローとミトンが一緒にいるからこそ、彼らが満たされているからこそ、笑顔と喜びにあふれた今の幸せがあると思っています。