子猫たちを救出した家族は、右目に炎症を起こした子猫の手当てをしてくれていました。
しかし、家族にはその子猫にもう1点どうしても気になることがあったのです。
子猫の耳の手前にはもう1対の耳があるように見えました。

家族は特別なケアが必要かもしれないと考え、子猫たちを連れて地元の動物保護団体、GAWS(ジーロング動物福祉協会)へ助けを求めました。

施設はすぐに兄弟に必要なケアを始めました。

炎症を起こしていた子猫は、右目が変形し激しい痛みを伴っていたために残念ながら摘出手術を受けることになりました。

子猫はフランキーと名付けられ、スタッフたちから可愛がられる存在になっていました。

フランキーは術後の回復を図るため、施設でスタッフとして働きながら里親活動をしているジョージー・アンダーソンさんの自宅に移りお世話をしてもらうことになりました。

ジョージーさんは昨年だけで約80匹の猫のお世話をした経験豊かなスタッフです。
ジョージーさんにとってフランキーは今年初めてお世話をする猫となったのですが・・・。

自宅に連れ帰って数時間もすると、ジョージーさんはすっかり彼に心を奪われ、フランキーを手放すことができないと感じました。
そして、フランキーを正式に家族として迎える決心をしたのです。

術後、治療を続けるフランキーにとって、ジョージアさんの家族に迎えられることはとても幸運なことでした。

フランキーの2対目の「耳」は、実は耳ではなく先天的な染色体の異常により現れたものでした。
さらに、フランキーはとても小さな顎をしていて、永久歯に生え変わったとき、下顎の犬歯を抜かないと口を閉じたときに上顎を傷つけてしまうことが分かっていました。
フランキーは今後も治療や手術を受けなければなりません。
ジョージーさんは、できる限りのことをしてフランキーを支える覚悟をしていたのです。

施設はフランキーの今後の治療や手術について全面的に支援することを決めました。

ジョージーさんの家で暮らし始めたフランキーは、瞬く間に家族中の注目を集めるようになりました。
中でもジョージーさんの幼い息子のアーサー君はフランキーを一目で気に入り、すぐに親友になっていました。

家族中に愛される存在となったフランキーは、3匹の先住猫たちにも可愛がられ、いつも一緒に遊ぶようになりました。

この日、フランキーは90回目の誕生日を迎えたフィリスさんのお祝いに、家族と一緒に駆けつけました。
そして、初対面のフィリスさんの膝の上で寛いでしまい、でもそのことをフィリスさんはとても喜んでくれました。
フランキーは会う人ごとにすぐに引き付けてしまう不思議な魅力を持っていました。

フランキーの人生は困難な状況で始まりましたが、発見してくれた家族の賢明な判断に始まり、ジョージーさんやたくさんの人に愛情に恵まれてあたたかい家族に囲まれる幸せを掴むことができました。

たくさんの猫たちと出会い、お世話をしてきたジョージーさんですが、フランキーとの出会いを通じて改めて猫の人生について多くのことを学ぶことができたと話しています。

片目を失ったことも、2対目の耳があることもフランキー自身は全く問題にしていません。

アーサー君や先住猫たちと遊ぶフランキーは、そろそろヤンチャな顔も見せ始めています。
でもそれは、彼がのびのびと暮らしを楽しんでいるしるし。
ジョージーさんたち家族は温かく見守っています。

里親としてのジョージーさんのもとへ新しくやって来た2匹の子猫ともフランキーはすぐに仲良くなっています。

フランキーの左耳に見えるグリーンのタトゥーは、去勢したペットや家畜のしるしとしてオーストラリアの殆どの州では一般的な習慣なのだそうです。
まだまだ成長の過程にあるフランキーはこれからもジョージーさんたち家族や施設に支えられ、試練を乗り越えていくことでしょう。

元気に成長してほしいですね。