私は猫や保護活動とは関係のない仕事の傍ら、自分の時間を使って主に猫のTNR(トラップで捕獲し、避妊・去勢後元の棲家へ返す)活動をしています。

2年以上前の2015年、私はオニキスと名付けた野良猫の子猫と出会いました。
オニキスは私の住むアパートのお隣の小屋の屋根や私道に現れ、とても野性的で気まぐれな子猫でした。
いつも1匹で行動しているオニキスは、お隣の小屋の屋根や私が借りているアパートの地下にある猫用のシェルターで眠るのが好きでした。

オニキスの避妊手術の後、私は毎日3回オニキスにご飯をごちそうし、彼女が食べ物と避難場所を確保していることを確認しながらお世話を続けていました。
オニキスは人間を恐れていましたが、好奇心が旺盛で、よく私が彼女のご飯を準備しているのを少し離れた場所から眺めていました。
次第にオニキスは私が食事を持って行くのを待つようになり、それが日課になりました。
そして、彼女が食事をする間、私が隣に座るのを許すようになっていったのです。

アパートの地下のシェルターは、TNR活動で捕獲した猫を一時的に滞在させるためのスペースでした。
私は治療の必要な猫を保護し、治療を受ける活動もしています。
人間との生活に向いている人懐っこい猫には、飼い主探すため自宅でお世話をしているのですが、いずれ、双方の猫を1か所でお世話ができる物件を探す予定です。
地下のシェルターは、そろそろ解約しようかと思っていたのですが、地下への侵入方法を学んだオニキスがその場所を気に入り、次第にいる時間が増えてきたため、解約しないことにしました。

その頃になると、オニキスはさらに私との距離を縮めてくれました。
私は、オニキスが地下室を棲家にしてくれたらいいと思うようになり、彼女もほとんど家猫と変わらなくなっていましたが、それでもオニキスは残念ながら定住するつもりはないようでした。

でも。
4か月前、撫でることさえできなかった私は、オニキスと抱き合うことができるようになっていました。

2016年6月ごろ、オニキスは私と心を通わせ、ふれあうことを楽しみにするようになり、野良猫の生活がそれほど魅力的ではないと思い始めたようです。
オニキスは私が仕事から帰って地下の彼女を訪れると、私に向かって走り寄り足を上ろうとしました。
その半年前、私は彼女に1.5m以上近づけなかったのですが・・・。

2016年1月ニューヨークに猛吹雪が襲来しました。
その頃のオニキスはまだ勇敢な野良猫で、どんなに招き入れようとしても地下に入ろうとはしませんでした。
そして、吹雪の去った2日後、ようやく姿を現したのです。

でも、今度の冬はもうその心配はありません。
現在のオニキスは私の肩に乗って、家の中を歩き回るのが大好きなのです。

今のところ、オニキスは私の地下でオモチャとキャットタワーのある悠々自適な生活を送っています。

出会いから2年以上経った今、嵐や吹雪に関係なく安全な場所を確保できているのは間違いありません。
野性から私の肩に飛び移ったオニキスが、私は愛おしくてたまらないのです。

私は活動の中でたくさんの猫たちと出会ってきました。
棲家に返した猫たちの様子を見るためにたずねることもあります。
保護した猫の中には看病したり、新しい家族を探す猫たちもいます。
だけど、オニキスほど魅かれた猫はありません。
ベビー・オニキスは、2年余りの間に別名リル・スリーク(小さなオシャレさん)へと成長しました。
私とオニキスが家族として暮らせる日はそう遠くないかもしれません。