親切なふたりは、ブルックリンを拠点に活動するレスキューグループ、Infinite Hopeに子猫を助けてほしいと助けを求めました。
子猫たちはとても警戒心が強く人間に近付こうとしなかったため、グループは別のTNR活動をするボランティアグループに協力を求め、トラップを使って子猫たちを保護することにしました。

無事に保護された2匹はすぐに動物病院へ運ばれました。
2匹の診察をした獣医師は、子猫たちが生後4~5か月の兄妹であること、そして2匹とも先天的に染色体の異常を持って生まれていることをスタッフに告げました。
2匹には鼻梁がないため他の猫たちとは少し違った顔立ちをしていました。

さらに、生姜色の兄の方はまぶたが眼に向かって内転するエントロピオン(眼瞼内反症)と呼ばれる状態にあり、常に痛みと刺激を抱えていることを説明しました。

幸い染色体の異常は健康に影響するものではありませんでしたが、通りで生きてきた2匹は常にお互いを支え合い、特に妹の猫は痛みを抱える兄を守って生きてきたようでした。
保護されてからも常に兄を抱きしめかばうような姿勢を崩さなかったのです。

2匹にはポーランド語で兄に日付を意味するダクチル、妹にアプリコットを意味するモレラと名前が付けられました。
2匹は養育主をしている家族の自宅でお世話をすることになりました。

ダクチルの眼は痛みをとるためにも処置が必要でした。
まぶたを固定するために縫合する手術が施されました。

2匹の養育主のママが、ダクチルのために手作りのエリザベスカラーを作ってくれました。

手術を受けたダクチルは、自分だけのためのエリザンベスカラーを付けてもらい、少し安心した表情を見せていました。

手術を終えたダクチルが戻ってきたとき、モレラは再びダクチルを抱きしめ、ずっとそばに寄り添っていました。

通りで暮らしていたときから兄を守ってきたモレラは、いつも凛として兄を包んで生きてきました。
モレラはとても勇敢で、優しい個性を持っています。

兄のダクチルはとてもシャイな性格で、彼との距離を縮めるには少し時間が必要です。
通りで暮らしていた彼は絶え間ない苦痛と闘わなければならず、妹のモレラを頼って生きるのが精いっぱいだったのです。
でも、苦痛がなくなった今、これからさらに彼の個性が輝き始めるかもしれません。

2匹のお世話をする養育主のママは、彼らと一緒に暮らしてみて、もしかしたら2匹はもともと飼い猫だったのかもしれないと感じていました。
過酷な状況で暮らしていた彼らは健康上の問題がありませんでした。
恐らく家猫だった2匹は、何らかの理由から通りで暮らすようになったのでは・・・そう考えていました。

ダクチルとモレラは過酷な外での暮らしを、必死に支え合って生きてきました。
養育主のママもグループのスタッフ達も、ダクチルとモレラを引き離すことができないと考えています。
グループは2匹を一緒に迎えてくれる家族を探し始めました。
愛情深い兄妹はこれからも支え合い、寄り添っていくでしょう。
2匹が旅立つ日もそう遠くはないはず、あたたかい家族との出会いがきっと待っています。