私は4年間スイスでライターの仕事に就き、その後フリーランスで旅行をしながらライターの仕事を続けています。
愛犬のフランクリンはいつも私と一緒に旅を続けてきました。

その日、フランクリンと散歩に出かけた私は、歩道を歩いていた男性が、茂みに向かって子猫を投げ捨てるのを見ました。
すぐに茂みに走り、フランクリンが子猫を見つけてくれたのですが、投げ捨てた男性を捕まえることはできませんでした。

子猫を動物病院へ連れて行きました。

小さな子猫は全身がノミに覆われ、両目に炎症を起こして目を開けることができませんでした。
2本の足の骨にひびが入っていたのですが、幸い命にかかわるような大ケガではありませんでした。
宿泊先に戻ると、私は子猫をお風呂に入れました。
タオルにくるんだ子猫は安心したように眠りにつきました。

私は子猫をモモと呼ぶことにしました。
モモのノミは数回入れたお風呂でようやく全部を取り除くことができました。

私はフランクリンがお風呂好きなので、猫はお風呂が苦手だということをすっかり忘れていました。
モモは始め逃げようとしましたが、今ではすっかり慣れてしまいました。

モモはとても痩せていて、獣医師は少し体重を増やさなければならないと言いました。
私は栄養価の高いミルクをモモに飲ませています。
ほとんど眠っていたモモを、私は毛布にくるんで寝かせていました。

2日後、モモの目が開きました。
元気が出てきたのかケガのない足を使って、辺りを歩くようになりました。
フランクリンは頼りなく歩くモモが心配で、彼女の後に付いて見守ってくれました。

モモのためにオムツを作りました。

私はモモのけがが治り、健康を取り戻すまで彼女のお世話をするつもりです。
私は家を持たず、車も持ちません。友達も少ない方です。
フランクリンと旅をしながら旅行ライターの仕事をしている今の生活がとても気に入っています。
犬は人に、猫は家に付くと言います。
定住しない私の生活がモモにとって幸せかしら・・・私にはそうは思えませんでした。
モモが健康を取り戻したら、彼女を迎えてくれる家族を探すのがいいと思いました。

それまでモモは私たちと一緒に旅をしなければなりません。
だから小さなオムツを作ろうと思ったのです。

はじめてモモを散歩に連れ出しました。
自然の中に身を置くのも、モモの回復を助けてくれると思いました。
モモをストールにくるんで抱いて歩きました。
モモは私の胸でほとんど眠っていました。

フランクリンと辺りを歩くモモはかなり歩くことができました。
3メートルほどを一気に歩きました。
モモも頑張っています。
モモはおしゃべりをするようになり、よく喉を鳴らすようになりました。

フランクリンとモモが並んで寝転がったり、座ったりするとき、2匹は同じ格好でシンクロしました。
2匹の息がピッタリなので、私はほとんど泣きそうになりました。

散歩から戻ったモモはまたお風呂に入りました。
そしてミルクを飲んでお昼寝です。

この街を発つ前に、もう少しモモのオムツを作っておこうと思います。
予想もしなかったモモとの出会いは、私にとって自分を振り返るきっかけになりました。