子猫は生後6週、背骨がすべて見えるほど痩せていました。
体中がノミに覆われ、目を開け続けることができませんでした。
子猫は深刻な脱水症状に陥り、正直言って子猫が助かるかどうか私には分からない状態でした。

少女から子猫を受け取った私は、すぐに動物病院へ連れて行きました。
診察した獣医師は、子猫が消化器に大きな問題を抱えていることを発見しました。
空腹だった子猫は見つけたものを何でも食べてしまったらしく、獣医師が見せてくれたレントゲン写真にはお腹に大きな塊がふたつはっきりと映っていました。
子猫は排便できずに3週間近くお腹に溜めこんでいたのです。
そのため体内に毒素が溜まり、それが原因となって深刻な震えを起こしていました。
獣医師はこんな状態を見るのは初めてだと言い、私はしばらく通院するようにと言われました。

保護して4日後、脱水状態と嗜眠から脱した子猫は自分で食べることができるようになりました。
回復の兆しが見え始めた子猫でしたが、それでも排便には人の助けを必要としました。

私は子猫にリビーリブと名前を付けました。
そして、今後も治療が必要なリビーのためにSNSを通じて治療費の寄付を募りました。
すると、リビーの窮状を知った人たちが呼びかけに応えてくれました。
そのおかげでリビーは必要とするできる限りの治療を受けられるようになりました。

リビーはその後も付きっ切りの看護が必要な状態が続きました。
そんなとき、リビーのお世話を友人である養育主のグラマーさんが引き受けてくれました。
グラマーさんは何度も眠れない夜を過ごし、ほとんど24時間体制でリビーのお世話をしてくれました。

保護して3週間後、リビーは初めて一人でトイレを使えました。
小さなリビーにとってそれは大きな進歩であり、回復が順調である証でした。
さらにリビーは3週間ぶりに催して自分で排便を済ませたとき、グラマーさんに向かって嬉しそうにしわがれ声で鳴きました。

『うんちが出たー!』

立派なうんちをしたリビーをグラマーさんは心から祝福し、褒めてあげました。

リビーがここまで回復することができたのは、獣医師の治療とグラマーさんの献身的な看護があってのことでした。

もしリビーが少女に発見されずにいたら・・・
発見されても十分な治療や看護を受けることができなかったら・・・
リビーはきっと命を落としていたでしょう。
私たちは少女や募金に応えてくれた人たちに感謝の気持ちでいっぱいでした。

そして私の予想は大きく外れました。
初めて会ったとき、私はリビーが生き延びるとは思えませんでした。
しかしありがたいことに、リビーの生命力と強い意志は私の予想をはるかに越える力強いものだったのです。

元気を取り戻したリビーは、とても賑やかでした。
リビーの愛情深く活発な個性は常に周囲を明るくしました。

成長するにつれて、リビーの尾はフサフサになり、彼女は自分の尾を追いかけてクルクル回る遊びに夢中になりました。
グラマーさんのもとで愛情を注がれたリビーは保護されて5か月後、新しい家族を探す準備が整いました。

ちょうどその頃、ひとりの女性がリビーについて私たちに話を聞きたいと言ってきました。

女性は昨年11月に12歳の愛猫を亡くしていました。
SNSで見かけたリビーが、亡くなった猫にそっくりだったことに驚き、興味を持ったのだといいます。
そして女性は、リビーを家族として迎える決心をしました。

女性の家に旅立って行ったリビーは、そこでリビーリブからリビーラブと名前を変えました。
元気なリビーのことです。
きっと女性にたくさんの笑顔を届けてくれると思います。

少女が救った子猫の命は、たくさんの人々に支えられて再び輝きだし、ひとりの女性をきっと癒してくれるでしょう。
リビーの命を支えてくれたたくさんの人達は、リビーの回復と成長を喜んでくれました。
そしてリビーの永遠の家を祝福してくれています。