リップスティックは野良猫として生まれました。
私の母と近所に住む母の友人が1年近くお世話をしていたのですが、2015年の夏ごろ、私が殆どのお世話を引継ぐことになりました。

1月、激しい吹雪に見舞われたとき、リップスティックのことが心配になった私は彼女を自宅に入れようと思いました。
ところがその日、リップスティックはいつもの場所に現れなかったのです。
私は必死になって辺りを探したのですが見つけることはできませんでした。

1月22日から23日にかけて2日に及んだ吹雪がおさまり、私は再びリップスティックを探しました。
すると、お隣のポーチの床下から出られなくなっていたリップスティックを見つけることができました。
無事でいてくれたことにホッとした私は、そこから彼女を救い出したとき、リップスティックのお腹のふくらみに気付きました。
リップスティックは妊娠していたのです。

私と母は、リップスティックに安心して出産を迎えてもらおうと、彼女を捕まえて我が家に迎えることを決めました。

吹雪が去った後、ニュージャージーには数十年に一度の寒波が迫っていたのです。
しかし、妊娠しているリップスティックは今までより神経質で私たちに対しても警戒するようになっていました。
でも、私たちも諦めるつもりはありませんでした。
そして、数週間が経った2月14日まさにバレンタインデーの日、リップスティックを我が家のキッチンに入れることができました。

私たち家族は協力してリップスティックの出産を支える準備を始めました。
神経質になっているリップスティックのために、安らげる環境を整える必要がありました。
我が家には一緒に暮らしてきた猫や犬達がいたのですが、彼らを2階のベッドルームに移しました。

はじめは緊張して私たちにまで警戒していたリップスティックでした。
しかし、しばらくすると私たちが彼女と生まれてくる子猫たちのためにいるのだと理解してくれたようでした。

3月2日、リップスティックは4匹の子猫を出産しました。
出産後、リップスティックはとても疲れていたにもかかわらず、すぐに子猫たちの身体をきれいにし始めました。
私はリップスティックと子猫が眠る専用の新しいベッドの下に、ヒーターパッドを敷いて温かさを調整できるようにしました。

子猫は2匹のメスと2匹のオスだと思われましたが、私は毎日子猫の体重を記録しました。
私が子猫の体重を図るのに少しでも時間がかかると、リップスティックは私をつついて『早く返して!』と催促しました。
リップスティックは子猫に愛情を注ぎ、その顔はとても満足そうに見えました。

子猫たちを胸に抱き、新しいベッドに横たわるリップスティックがフミフミをしました。
無事に出産した彼女の喜びが伝わり、私と母は感動しました。

リップスティックの子育ては始まったばかりです。
私と母は、子猫たちの成長が楽しみでなりません。