私がオオカミと出会ったとき、幼かった彼は真っ白な姿をして本当に子供の狼のように見えました。
それで名前をオオカミにしました。

オオカミにロキを紹介したとき、家族はみんな驚いてしまいました。
オオカミは私の母に抱かれたロキを見るなり、目を輝かせてとろけるような表情をしたのです。
オオカミが挨拶のキスをすると、ロキが一瞬とろけました。

それからというもの、オオカミはロキの傍を一時も離れようとしなくなりました。

そんなオオカミの様子を見て、私たちはオオカミにロキを任せて見ようと思ったのです。

ロキはとても内気な子で、私たちに甘えたいのにどうしたらいいのか分からない・・・そんな感じでした。
膝の上に抱き上げても、すぐに近くの物陰に隠れてしまい私たちもどうしたらいいのか分からなかったのです。

1匹でポツンといるロキを、少し離れた所から見守っていた私たちだったのですが、オオカミは私たちに向かってこう言っているようでした。
『ボクがいるから大丈夫!』
オオカミはロキの傍に寄り添い、ロキにたくさんのキスをしていました。

オオカミのキスは、ロキが自分の毛繕いをする手助けにもなりました。
オオカミのロキを見詰める目は愛情にあふれ、まるで自分の息子を見ているようでした。
ロキが昼寝から目覚めると、彼の目の前にはいつもオオカミの優しいまなざしがありました。

オオカミはとても楽しそうでした。
そして、オオカミに愛情を注がれたロキは愛されているという実感を持つことができたようです。

昼寝をするロキの傍には彼を守るように包み込むオオカミがいました。
『ロキがお昼寝中だよ。静かにして。』

オオカミ専用のお気に入りの椅子は、ロキとオオカミが2匹で使うようになりました。
順調に成長するロキが嬉しくてたまらないオオカミは、ロキを誇らしく思っているようでした。

ロキはオオカミに抱かれて眠り、一緒にご飯を食べ、いつも一緒にいて大きくなりました。

小さなオオカミはもうすぐロキに追い越されてしまいそうです。
それでもロキはオオカミの傍にぴったりと寄り添って眠りました。
ロキの成長と共に、彼らの絆はより強くなっていきました。

肩を並べて眠る2匹は、今も変わらず寄り添っています。
こんなに大きくなった「息子」に、オオカミは今でも世話を焼いています。
一段と冷え込んだ日、オオカミはロキを毛布の下に誘い2匹でくるまって昼寝をしています。
オオカミの無条件の愛情は内気なロキに自信を付け、彼の人生をより豊かなものにしてくれました。
ロキはまだ成長の過程、この先オオカミを超えて大きくなるでしょう。
どんな「父」と「息子」の姿を見せてくれるのか楽しみです。