小猫たちを保護施設へ連れて行ったとき、病気の子猫を診てもらおうと思っていたのですが、施設の獣医師は週に3日しかそこにいないし、担当者が不在なのですぐには受け入れられないと言われてしまいました。
仕方なく3匹と一緒に自宅に戻りました。

とりあえずきれいにしてあげようと思い、お湯で湿らせたタオルで子猫たちを拭いてあげました。
目を腫らした子猫は、少しスッキリしたのか嬉しそうに喉を鳴らしていました。
意外に元気なその子猫は、私の膝に上がって来たと思ったらそのまま昼寝を始めてしまいました。

翌日、私は病気の子猫を行きつけの動物病院へ連れて行きました。
上気道感染症と診断を受けた子猫に、女性の獣医師は抗生物質のゲルと経口抗生物質を処方してくれました。
そして彼女は私にこう言ったのです。
『発見するのがもう2~3日遅かったら子猫は視力を失っていたと思うわ。それに、栄養失調に陥っているし、状態から見て母猫からお世話をしてもらえなかったみたいね。』

投薬を受けた子猫は、みるみる状態がよくなっていきました。
数日後には腫れていた目がほとんどよくなっていました。
まるで違う子猫のようです。
ますます元気が出てきた子猫を温かいお風呂に入れてあげました。

子猫たちのお世話を始めて数日しか経っていなかったのですが・・・
私の中で何かが大きく変わったような気がしていました。

私の兄弟たちが協力してくれたおかげで、他の2匹の引き取り手が次々に見つかりました。
あとはこの子だけ。

でも、この子は我が家での暮らしが気に入っているようです。
とても楽しそうに見えるし、私に感謝してくれているのが分かりました。
だから私はこれからもこの子と暮らしていこうと思いました。

子猫を病院へ連れて行ったとき、獣医師は生後2か月くらいだと言っていました。
小さくて痩せていた子猫は、体重が680gしかありませんでした。

それがこんなに立派に成長してくれたのです。
薬の効き目はすごかった。

彼はとても活動的でとても遊び好きな猫です。
そして彼は週に一度、私のもとへ何かしらプレゼントを届けます。
そのほとんどがネズミなのですが・・・生きたまま連れてくるのです。
そして鶏小屋に行くと、鶏を追いかけまわして遊びます。
ちょっと奇妙な光景ですが、彼も鶏もお互いに遊び相手と思っているようです。

彼は夜中外を駆け回り、昼の間は寝ています。
彼は本来の猫の生き方のまま、私の膝で眠るのが大好きなのです。

この子と彼の兄弟は私の人生を変えてしまいました。
余裕のなかった私にとって、彼を病院へ連れて行ったのは大きな出費でした。
でも、この子は私にとって今まであった猫の中で最高の猫だったのです。