そもそも「下部尿路疾患(F.L.U.T.D)」とはなに?

思い切った格好のネコちゃん♪ しかし、大胆ですな、このネコちゃん。

あまり聞きなれない「下部尿路疾患(F.L.U.T.D)」とは、いったいどんな病気なのでしょうか?

猫の祖先は、アフリカの砂漠地帯で暮らしていたリビアヤマネコです。そのため、猫の体は乾燥した環境でも水分をむだなく利用できるしくみになっており、腎臓はオシッコを濃縮する機能に優れています。猫のオシッコが濃くてクサイのはそのためです。
しかし、一方でこうした体のしくみであるがゆえに、猫は泌尿器系の病気にかかりやすい動物でもあります。オシッコをできる限り濃縮するために猫の腎臓には常に負担がかかり、腎臓が疲れてくると【慢性腎不全】など病気が表れます。また、濃縮されることでオシッコの中に結晶や結石ができやすくなり、【尿石症】や【膀胱炎】などの【下部尿路疾患(F.L.U.T.D)】が起こりやすくなります。
つまり泌尿器系の病気は、猫であるがゆえの宿命とも言えるのです。

出典:www.kao.co.jp

また、ネコちゃんの習性については、こんな意見もあるようです。

原因のひとつにドライフードだけの食事があげられています。
猫に1日に必要な最低水分摂取量は、150cc! 猫はあまり水を飲まない動物です。ドライフードはとくに、水分を抜いて乾燥している食べ物なので、余計に水分を摂らなくてはいけません。
そのため、体に必要な水分が足りなくなり、体に溜まった老廃物を尿として排出できなくなるため詰まってしまい、膀胱炎、尿路症候群から、重症になれば尿毒症を併発します。ドライフードだけの食事の場合は、水分摂取量をとくに気をつけなければいけません。

出典:gratias.jp

ちなみに、ネコちゃんを飼っているオーナーさんを対象にしたアンケートでは、こんな結果が出ているそうです。
このグラフを見たら、泌尿器系の病気がダントツで多いことがわかります。でも、こんなにもずば抜けて多い病気だと、ちょっと怖くなってしまいますね。
ちなみに余談なのですが、筆者の買っているネコちゃんも例外ではなく「下部尿路疾患(F.L.U.T.D)」の一つである膀胱炎にかかってしまい、何度も病院に通いました。その時のわが子の姿は、おしっこしたくてトイレに行くのに出ないというジレンマに悩まされていて、少しイラついていました。確かにネコちゃん本人にとっては、何でおしっこが出ないのかわからないので、イラついてしまうのもわかる気がします。

どうやって守る? 我が家のネコちゃん

こちらを見つめるネコちゃん。なんか言いたいことがあるかしら?
我が家のネコちゃんをどうやって病気から守ってあげたらよいのでしょうか?いくつか方法をあげてみました。

水を飲める場所を増やしてあげる

まずは、ネコちゃんが水を飲める場所を1か所ではなく、複数の場所に準備するとよいでしょう。例えば、お昼寝する場所の近くとご飯を食べる場所、ネコちゃんがよく通る通路の途中などネコちゃんが気づきやすいところに準備してあげると、ネコちゃんは好きなタイミングで水を飲むことができます。

また、水はこまめに変えてあげてください。1日に1回、オーナーさんがやりやすい時間に決めて水を変えてあげるとよいでしょう。

ちなみに我が家は3か所水飲み場を準備してあり、毎朝私が起きたタイミングで水を変えるようにしています。

ご飯にも工夫を

水分補給をすることでおしっこの量を増やしてあげることは、下部尿路の健康維持に役立つと言われています。下部尿路の健康維持に配慮したフードを選んだり、あまり水を飲まない猫ちゃんにはドライフードだけではなくウェットフードを与えて食事で水分補給をするのもいいでしょう。

出典:www.petline.co.jp

確かに、ネコちゃんに水を飲むように促してもなかなか飲んでくれませんが、ウエットフード(缶詰)だったらネコちゃんも喜んで食べてくれて、水分も補給できるのなら一石二鳥ですね。

また、最近のドライフードには、パッケージの袋に「下部尿路疾患(F.L.U.T.D)対応食」と謳ってある物が多くなっています。
今購入している商品が対応しているか確認して、もし対応していなかったらネコちゃんが食べそうな対応食に変えてあげてもよいかと思います。

トイレの環境にも気を配ろう

【愛猫にとって、「快適なトイレ環境」の条件】
・静かで安心できる場所であること。
・猫の食事場所、寝場所の近くではないこと。
・清潔であること(ニオわないこと)。
・猫が排泄物をしっかり隠せること。
・砂が猫の肉球や体につきにくいこと。
・猫にとって好ましい感触の砂であること。
(愛猫の好みを知ることが大切。子猫期に使用した砂に固執する傾向がある。)
・排泄時の猫をじっと見るなどしてストレスを与えないこと。
(排泄行為を見られることに猫は不安を覚え、頻尿の原因にも。くれぐれもさりげなく。)
・多頭飼育の場合、トイレの数は「猫の数+1」が理想。


監修:井本史夫先生(井本動物病院)

出典:www.kao.co.jp

このように快適なトイレの条件があるそうですが、現在のトイレの場所がネコちゃんにとって何不自由なく使っている状況であれば、わざわざトイレの場所を見直す必要はありません。

逆に、トイレの場所を見直すことによってネコちゃんにストレスがかかり、おしっこをしなくなってしまうことがあるからです。

トイレ行動にもチェックを

猫のオシッコには健康情報がたっぷり含まれています。トイレのお手入れも、片付けではなく情報収集と思えばやりがいも出てくるはず!「色・量・ニオイ」に変化はないか、日頃からチェックしましょう。
オシッコをするときに痛がっている様子はないか、落ち着いてできているかなどを観察します。尿石症や膀胱炎になると頻尿になりますので、特にトイレに行く回数はしっかりチェックしましょう。

出典:www.kao.co.jp

確かに、ネコちゃんのトイレ掃除だけではなく、今の健康状態の情報収集ができると考えれば、ネコちゃんのトイレはオーナーさんにとっても便利なものになります。

そして、またまた筆者のネコちゃんの話になりますが、病気にかかった時は、ホントびっくりするくらい何度もトイレに行ってました。1時間に数回は当たり前でした。
こういったネコちゃんの行動にも、病気のサインがあります。

最後に

いかがでしたか。我が家のネコちゃんを守ってあげられるのは飼い主さんだけです。
今回は集めきれなかった情報も、インターネットにはたくさんありますので、情報収集をしておくと病気を防ぐとともに、万が一病気になっても悪化させずに治療してあげることができます。

「下部尿路疾患(F.L.U.T.D)」になると薬での治療はもちろん、食事療養など生活に制限がかかる場合もありますので、病気の予防、そして病気の早期発見が重要になりますよ。