歩道と地面の隙間に小さな茶トラの子猫が2匹、覗き込んだ私に怯えて威嚇する鳴き声をあげてきました。
トラップを使って無事に保護した私は、子猫を自宅に連れて帰りお世話をすることにしました。

キャリーケースの中で子猫たちはお互いに身を寄せ合っていました。
人間と接したことのない子猫たちは、私に向かって盛んに威嚇します。
私は、団体でよく使われる方法を子猫たちに試してみました。

『強制的抱擁』と呼ぶそれは膝の間に子猫を挟み、子猫を何度も抱きしめるというもので、団体では人間と接触がない野生の猫に好んで使われています。
私に抱きしめられた子猫たちは、繰り返すうちに少しずつ私への恐怖心を失くすことができたのです。

私は2匹にハンターとジッソーと名前を付けました。
2匹がそろって私の傍に寄り添うまで時間はかかりませんでした。

私との暮らしに慣れた彼らの成長は順調でした。

2匹は初めて会ったときからいつも寄り添って離れようとしませんでした。
とても仲のいい兄弟で、2匹が抱き合っているのを見ると自然に微笑んでしまいました。

2匹はそれぞれ全く違う性格を持っています。
顎の白いジッソーはとてもフレンドリーでちょっと不器用なところがあります。
やや体の小さいハンターは気難しい一面もありますが、2匹ともとても愛情深いところは同じです。

ジッソーとハンターに数か月後新しい仲間が加わりました。
同じ茶トラのジャスパーです。

ジャスパーは猫カフェで保護しました。
ジャスパーももともと野良猫で人間を恐れていたのですが、彼もまたすぐに、人間への恐怖心を失くすことができ、今では我が家で一番の頭突きチャンピオンです。

歩道の下で隠れるように生きていたジッソーとハンターは、私に抱きしめられて人間はそれほど怖いものでもない、人間に愛されるのも悪くないそう感じてくれました。
強い絆で結ばれた兄弟が、お互いを想いながら一緒に成長する姿を見守れるのは幸せなことです。
多くを与えられたのは私の方だと思っています。