カティアさんが子猫を発見したとき、2匹は茂みの中でうずくまり体を温め合うように身を寄せ合っていたのだそうです。
いくら待っても姿を見せない母猫に、カティアさんは子猫が寒さに耐えられそうにないと判断し、私たちの動物保護施設に助けを求めてやって来たのです。

2匹はとても痩せていて、脱水の症状が見られました。
黒猫の妹の方は兄の半分の体重しかなく、寒さのためにガタガタ震えていました。
よほど空腹だったとみえ、ボトルにしがみつくように驚くほどたくさんのミルクを飲んだのです。
2匹を温めると安心したように寄り添って眠りにつきました。

生後2週間の子猫たちのために、施設の養母をしている経験豊富なエリカさんにお世話をお願いすることにしました。
エリカさんの献身的なお世話のおかげで、2匹は次第に元気を取り戻しはじめ、生後4週になると体重が増え少しずつ遊び好きな側面を見せました。

5週目に入ると2匹はウェットフードに移行することができ、健康状態もかなり安定してきました。
エリカさんに抱かれた姿は表情も生き生きとして、柔らかいフワフワの毛をまとっていました。

エリカさんは、2匹はお互いに引き離すことができない強い結びつきを持っていると感じていました。
妹の黒猫はいつも兄にぴったりと身を寄せ、とても頼りにしているようです。
一方の兄の方は動くものは何でも確かめずにはいられません。

2匹はお互いに励まし合い、なくてはならない存在です。
寝るときはいつも寄り添い、家中どこにいても一緒に行動しています。
お互いを気遣い、大切にし合う本当に仲のいい兄妹です。
2匹はトーシャとユーリと呼ばれるようになりました。

生後10週を迎えたトーシャとユーリは、健康を取り戻し、その姿はフワフワなゴージャスな猫に成長しつつあります。
新しい家族を見つける時期を迎えたトーシャとユーリ。
しかし、2匹に愛情を注いできたエリカさんは、2匹との別れることを望みませんでした。
トーシャとユーリは正式にエリカさんの家族として迎え入れられ、のびのびと幸せに暮らしています。

カティアさんに発見され守られた2匹の命は、エリカさんに愛情を注がれ輝き始めました。
仲のいい兄妹は最高の家族と巡り合うことができました。