イギリスで活動する動物保護施設Rescue Me Animal Sanctuary。
運び込まれた子猫たちは、小屋の下から発見され雨、寒さそして寄生虫にさらされた状態だったといいます。
必死に子育てをしていた母猫でしたが、彼女を支えてくれるものはなにもありませんでした。

子猫たちの風邪は肺を侵し肺炎を引き起こしていました。
感染症で腫れ上がり、目ヤニでつぶれてしまった目はほとんど見ることができません。
全身がノミとダニに覆われ、貧血と脱水の症状も見られました。
ベテランの診療スタッフさえ見たこともないひどい状態だったといいます。
早速治療が始まりましたが4匹のうち、残念ながらメスの1匹は息を引き取ってしまいました。
しかし、他の3匹はまだ必死に生きようとしていました。

様々な治療を施されていた子猫たちでしたが、特に目の症状の重かった1匹の子猫の左目は、次第に点眼薬に反応しなくなっていました。
すると、子猫の窮状を聞いたリバプールの獣医師がある提案をしてくれました。
その獣医師は犬の血液を遠心分離にかけ、血清を作り治療薬に加えることを提案したのです。
本来なら子猫の血液を使用するのが理想ですが、小さな子猫の血液を使う選択肢はありませんでした。

施設の本部に飼われている犬は、年齢や健康上の問題から4匹とも適切ではなかったため、一般の飼い犬に献血を求めました。
すると、地元に住むグレート・デーンのハリーの飼い主さんが協力を申し出てくれたのです。
ハリーのオーナー、ジェスさんは
「私はねこも大好きなの。犬を飼っていなければ、猫を飼っていたと思うわ。
私には施設の方たちが子猫のためにどれだけ努力をしているか分かったの。
ぜひ役立ててほしいわ。」彼女はそう言ってくれたのです。

早速、ハリーの血液から特別な点眼薬が処方されました。
血清を加えることで、ウィルスによるリスクを軽減することが期待されていたのですが・・・。
通常の点眼薬に反応しなくなっていた子猫の目が、ハリーの血清を使った点眼薬に反応し始め、施設の医療スタッフたちはその効果を認めることができたのです。
子猫の目に明らかにその効果が表れ始めました。

腫れが引きはじめ、目を開けることができるようになった子猫は、次第に本来の姿を見せ始めていました。

10日後、子猫たちの目はきれいに開き、呼吸が楽になった彼らは少しずつ遊び始めていました。
子猫たちにはそれぞれ、ジー、ゾーズ、ゼフィーと名前が付けられ、健康を取り戻すための治療が続けられています。

ジェスさんとハリーの協力で命を吹き返し輝き始めた3匹には未来への道が開かれました。

3匹には今、どんな世界が見えているのでしょうね。