ここSecond Chance Animal Rescue Crockenhill(SCAR)ではお世話が必要な様々な動物たちを保護し、新しい引き取り手を探したり、野生に戻す活動をしています。

ヴィクシーがこの施設に保護されたのは、今年の2月のことでした。
生後間もなく母キツネに育児放棄されたヴィクシーは、誰かのお世話なしに生き延びることはできません。
私たちは、野生に返す時期が来るまでヴィクシーのお世話をすることにしました。

順調に成長し、現在10ヵ月を迎えたヴィクシーは今年の夏、無事に野生に帰ることができたのですが・・・

彼女は毎日夕食の時間になると、猫たちのところへ帰ってくるようになりました。
これまでたくさんのキツネのお世話をし、野生に返してきたこの施設でもヴィクシーのように毎日姿を見せるキツネははじめてのことです。

ヴィクシーが施設で暮らしていたころから、彼女の傍には常に約80匹の猫がいました。
猫たちは施設の中で比較的自由に暮らしています。
ヴィクシーは幼い頃から頻繁に猫の姿を目にしていました。
彼女は他のキツネと違い、猫を仲間として感じていたようです。
そして猫たちも、ヴィクシーに敵意を持つ者はいなかったのです。
それはとても不思議な繋がりでした。

私たちはヴィクシーのために、新鮮な肉を用意することにしました。
ところが、当のヴィクシーは猫たちのご飯の方が好みに合うようでいつも猫たちのボールに忍び寄って食べていました。
でも、猫たちはそんなヴィクシーを咎めることはありません。
温かく見守っていたのです。

ご飯をもらったヴィクシーは、猫たちとふれあい遊んでもらっています。恐らく、特定の猫たちのグループと特別な友情を築いているヴィクシーは、猫たちにとってここで育った仲間として受け入れられているようです。

野生ではめったに見ることのできない不思議な友情は、しばらくの間ここでみることができるかもしれません。
ひとりぼっちだったヴィクシーにとって、猫たちのいるその場所はとても大切なものなのかもしれませんね。