雪遊びで興奮した息子が、ダイブして着地したときでした。
彼の隣にちいさなボールのようなかたまりを見つけたのです。
彼が掬い上げ、私たちを呼びました。
子猫でした。
冷え切った子猫は目を閉じ、全く反応がありませんでした。

息子は、『死んでいるの?』心配そうに尋ねました。
子猫を家の中に運んでいた私は、手袋をした手のひらの上で、さするように指を動かしていました。
すると、子猫がうっすらと目を開けたのです。
『いや、生きているよ!』

ヒーターの前に子猫を置き、私は途方に暮れ、少しパニックになっていました。
子猫の心臓は動いていないようです。
見様見まねで心臓マッサージをやってみることにしました。
しかし、1時間たっても子猫の状態は変わりません。
子猫と私を囲む家族の間に、あきらめの表情が浮かび始めていました。
と、巻き込んでいた小さな舌が、子猫の口から少し出たとき『息を吹き返すよ!』兄は見逃しませんでした。
すると、子猫が初めて小さな息をして再び目を開けたのです。

呼吸が戻り、目を開けた子猫を毛布でくるんで温め続けました。
段ボール箱に子猫を入れ、妻が小さく切った鶏肉をあげると子猫が食べ始めました。
そこにいた全員が段ボール箱を囲んで信じられない思いでいました。
誰も子猫が助かるとは思っていなかったのです。

はじめは怯えた様子の子猫でしたが、少しずつご飯を食べ次第に元気を取り戻していました。
その日の夜、子猫は自分で歩き始めました。
私はその日に起こったことを、まだ信じられない思いでした。

私の家族は子猫をレイジーと呼び、家族として迎えることにしました。
レイジーは家族の中でも私がお気に入りのようです。
私の腕に抱きつくと、いつも顔を擦りつけてくるのです。
私にとってもレイジーは奇跡の子猫、特別な存在になりました。

順調に成長したレイジーは、とても元気です。
再び雪の季節を迎え、彼は大好きな雪の上で走り回っています。
レイジーの命を脅かした雪を、成長した彼は決して恐れることはありませんでした。
真っ白な雪の上を元気に走るレイジーを見ていると、私は今でも不思議な気持ちになります。

私たちの家族として成長するレイジー。
息子が偶然見つけてくれたレイジーは、私にとって一番の親友に成長してくれました。
賑やかな私の家族に囲まれ、レイジーもきっと満足してくれているともいます。