連絡をくれた住人の方は、すでに2日の間子猫はその場所から出られなくなっているようだと言います。
私は子猫の様子を確認するために、屋根に上がり上からライトで隙間を照らし中を覗きました。
その小屋はもともとあった小屋に隣接してもう一つの小屋が建てられ、壁の間には木の枝や枯れ葉が堆積している狭い空間がありました。
子猫は一番下の方にいるようです。

どうやって子猫を引き上げるか、私は施設のスタッフに応援を頼み引き上げる方法を相談しました。
日が傾きかけていたそのとき、日没まであまり時間がありませんでした。

到着した応援のスタッフが、マジックハンドを持て来てくれました。
同僚にライトを照らしてもらい、子猫のいるところまで試してみました。
ところが、子猫のいるところまでは届きません。
ほかの方法を探すしかありませんでした。

私は屋根の上から、度量は下に下りてもう一度子猫のいる場所を確認して何か、手だてはないか探していました。
同僚のいる場所からは、子猫の鳴き声が聞こえていました。
もうすぐ日没です。
辺りは薄暗くなっていました。

外からの方法を諦め、私たちは小屋の壁に隙間を作りことにしました。
ふたつの小屋は、それぞれ、金属製のトタン板が使われていました。
もともとあった大きな小屋の方に、一部隙間を作って私が腕を入れてみました、
すると、手に子猫の感触を感じました。
子猫の身体を捉えた私は、慎重に子猫を引き出しました。

バスタオルを広げて待ち構えていた同僚と、子猫を包むと顔を出した子猫はとても怯えていました。
改めてみる子猫は、とても小さく、怯えた目で不安そうに私たちを見上げていました。

施設に戻った私たちはお腹を空かせている子猫にミルクを与えました。
哺乳瓶の口を含ませると、子猫はミルクを一気に飲み干してしまいました。
幸い子猫にケガはなく、とても元気です。
お腹がいっぱいになった子猫は、私の肩に乗って上機嫌でした。

施設にはここで暮らす先輩猫がいます。
子猫は初めて会った大きな猫と早速挨拶を交わしました。
屋根の上から足を滑らせたのか、壁の間から入ったものの動けなくなったのか、理由は分かりませんが住人の方が鳴き声に気付いてくれたのは幸いでした。
当面施設でお世話をすることになった子猫は、オモチャに囲まれ元気に遊んでいます。